2019年 SUPER GT 第6戦 オートポリス [GT300]
高木真一/福住仁嶺(ARTA NSX GT3/BS)が6位フィニッシュしてポイントランキング首位を守る。吉本大樹/宮田莉朋(SYNTIUM LMcorsa RC F GT3/DL)が初勝利
開催場所:オートポリス
開催日:2019年09月7日(土)~8日(日)
シリーズ終盤戦に突入した第6戦オートポリスは、レース前半のドライコンディショから後半のウエットからハーフウエットに変化するコンディションによって順位が目まぐるしく変化する展開だった。
2番手スタートから序盤にトップに立った脇阪薫一/吉田広樹(埼玉トヨペットGB マークX MC/BS)は、早めのピットインを行なったがその後に雨が降り始めて順位を落とした。6番手から追い上げて一時はトップに立った高木真一/福住仁嶺(ARTA NSX GT3/BS)は、ペナルティを受けて6位フィニッシュ。8番手スタートの新田守男/阪口晴南(K-tunes RC F GT3/BS)が手堅い作戦で5位フィニッシュを果たした。

<予選>
毎戦僅差の予選が展開されている。シリーズ最大のウエイトハンディを搭載して行われる第6戦において、ランキング上位にいるブリヂストン装着車は当然重いウエイトハンディを背負ってのタイムアタックを強いられた。
GT300クラスのマザーシャシー勢がここオートポリスでは優位な状況を示していた。前戦の富士で2位フィニッシュを果たした脇阪薫一/吉田広樹(埼玉トヨペットGB マークX MC/BS)は引き続き好調を維持して0.097秒差で予選2番手グリッド、フロントローを得て決勝をスタートすることとなった。
ランキングトップの高木真一/福住仁嶺(ARTA NSX GT3/BS)は、73Kgの最重ウエイトを搭載しながら7番手、今季2勝を挙げている新田守男/阪口晴南(K-tunes RC F GT3/BS)は、ランキング3位、60Kgを搭載して8番手をゲットした。ポールポジションは、マザーシャシーの松井孝充/佐藤公哉(HOPPY 86 MC/YH)が獲得している。
<決勝>
スタート時点では、雲間から時折陽が差し込むドライコンディション。しかし、天気予報では、レースの中盤で雨が降り始めるとされていた。ポールポジションスタートの松井/佐藤組に続いて脇阪/吉田が2位につける展開で12周目にトップが入れ替わり、その後も上位の順位が目まぐるしく入れ替わった。
20周を過ぎて1コーナーで激しく雨が降り始めた。その時点でコースの他のエリアは、ドライコンディションだったためにピットインのタイミングとその際にウエットか、スリックかどちらのタイヤをチョイスするかの判断が難しかった。
コースの前半がハーフウエットになって今回2回目のセーフティカーがコースイン。その後も雨量が増して合計3回セーフティカーがコースインした。2回目のセーフティカーが導入される直前のタイミングでピットインした高木/福住組がピットアウトする際にGT500クラスのマシンとピットロードで接触。これによって、クラスのトップに順位アップしながらドライブスルーペナルティを受けて6番手まで後退してしまい、そのまま6位でフィニッシュした。

優勝した吉本/宮田組は、40周目まで引っ張ってピットイン。その時点でコースはハーフウエットながら天候の好転を予測してスリックタイヤを選択してコースへ復帰。その戦略が的中して、レースの終盤にコースが乾き始めてクラス10番手から一気に順位アップ、ゴール2周前にトップに立って優勝。2位以下の上位陣は、ウエットタイヤ装着車が占めた。
<ブリヂストン MSタイヤ開発部マネージャー:山本貴彦のコメント>
「レースの中盤からコンディションがドライからハーフウエット、ウエットに変化して、スリックとウエットタイヤを装着するマシンが混在しながらレースが進みました」
「タイヤチョイスの判断がとても難しい一戦でしたが、結果としてスリックをチョイスしたチームが優勝を飾っています。ポイントラインキングトップの高木/福住組は、ペナルティを受けて、優勝を逃してしまったのは残念ですが、6位フィニッシュを果たしてランキングトップを守っています。残す2戦も強力にブリヂストンユーザーチームをサポートしていきます」