更新日: 2019.09.09 17:16
ホンダ 2019スーパーGT第6戦オートポリス レースレポート
この状況を受けて、41周目にレースが再開されると、KEIHIN NSX-GTのチームは42周を終えた段階で再びタイヤ交換を行う決断を下し、スリックタイヤからレインタイヤへ交換してコースへ送り返しました。その直後、濡れた路面で車両のコースオフが相次ぎ、再びセーフティカーが介入したため、KEIHIN NSX-GTは2度目のピットインによるロスタイムも取り戻すかたちとなり、5番手でリスタートを迎えることができました。
KEIHIN NSX-GTは50周目からハイペースで追い上げを始めると、51周目には3番手、53周目には2番手へ順位を上げ、さらに首位との間隔を縮め続けました。しかし、最終盤にはコースが乾きつつあったこともあって、レインタイヤが消耗してしまったため首位奪回はならず、2位でチェッカーを受けることとなりました。
ARTA NSX-GT(野尻/伊沢)は5位、#64 Modulo Epson NSX-GT(ナレイン・カーティケヤン/牧野任祐)は7位でレースを終え、シリーズポイントを獲得しました。
また、GT300クラスに参戦した#55 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺)がクラス6位に入賞しました。
レース後コメント
佐伯昌浩 株式会社本田技術研究所 Honda GT プロジェクトリーダー
「今回は、NSX-GTの中では、ウエイトハンデの軽いほうである17号車(KEIHIN NSX-GT)がドライでもウエットでも活躍してくれるだろうと期待していました」
「期待どおり、フリー走行から予選までトップを守って順調だったのですが、今日のような天候になると展開が荒れ、選ぶべきはドライタイヤなのかウエットタイヤなのかという非常に微妙なコンディションになってしまいました」
「最後は追い詰めきれずに、ほんの少しの差ではありましたが2位に終わりました。勝てるレースを落としてしまったという意味で残念です。予選結果からポジションを落としはしましたが、17号車と8号車(ARTA NSX-GT)がしっかりポイントを稼げたため、後半戦につなげることができたと思います」
塚越広大(2位)
「勝てたはずの速さがあったので、この結果はとても残念です。とはいえ、荒れた天候になってしまったので、仕方のない2位だったと思います。(マシンを引き継ぐ際)あのコンディションでは、スリックとレイン、どちらにすべきかの判断はつきませんでした」
「『僕だったらスリックかな』ということはピットに伝えましたが、スリックで出たバゲットは無理だということになってしまいました。でも、そこでセーフティカーが出て、僕らにとっては救いになりました」
「そのあと、バゲットがよく追い上げてくれたので感謝しています。次のSUGO戦では勝つためにプッシュしようと思います」
ベルトラン・バゲット(2位)
「この週末は非常にいいペースで走れていたので、優勝できなかったのはがっかりしています。昨日まではすべてのセッションでトップだったのに、今日のコンディションは非常に難しくトリッキーで、どんなタイヤで走ればよかったのか、答えは出せませんでした」
「余計なタイヤ交換をしたため、タイムを無駄にしてしまいましたが、終盤は非常にいいペースで走れ、順位を上げられました。最後はフロントタイヤが終わってしまい、あれ以上の追い上げはできませんでした。でも、表彰台に上がれたことはうれしく思っています」