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投稿日: 2019.09.12 18:03

30号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第6戦オートポリス レースレポート


スーパーGT | 30号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第6戦オートポリス レースレポート

9月8日(日)13:40~

 日曜日になると、天気に関して不穏な情報が伝わってきた。決勝レースの最中に雨が降り出すというのだ。言われて上空を見渡すと、最終コーナー側には青空さえ広がり、土曜日までのような白い雲が浮かんでいるのだが、1コーナー側には鉛色の雲が。確かにいつ降り出しても、おかしくない状況ではあった。天候変化に対する対応は的確に、かつ敏速に。そんな思いを抱いた状態のなかで、20分間のウォーミンングアップが開始された。

 スタートを担当する永井選手が最初に#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTに乗り込み、1分49秒405を記録したところで、織戸選手にドライバー交代の練習を兼ねてチェンジする。途中で赤旗が出されたこともあり、織戸選手のタイムは1周しか計測できなかったが、1分49秒891は、まずまずの手応え。ジャンプアップを誓って、決勝レースに臨むこととなった。

 ポジションキープからまずはレースを開始した永井選手ながら、2周目にはひとつ順位を上げる。前を行く車両#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTから遅れを取らず続き、プレッシャーをかけてミスを待つ構えに。2周目から5周目にかけてGT500車両にクラッシュがあり、セーフティカーが導入される。

 リスタートも問題なく決め、またトラブルやペナルティで順位を落とした車両があったことから、永井選手は23番手に浮上する。ペースも1分49秒台で快走。13周目には前を行く車両を攻めるなど、ここでの逆転は許されなかったが、マシンともども好調なのは明らか。やがて順位を上げてくれるものとピットは予想した。

 そんな矢先の14周目、#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTがストップしたとのアナウンスが。ターン8でコース脇にストップし、再始動は果たせず。無念のリタイアを喫することとなった。とはいえ、セッションが進むにつれ、上昇ムードが明らかに見られただけに、残る2戦にかかる期待もまた大きくなってきた。まずは次回のSUGOでリベンジを期待しよう。

今回からリストリクターが JAF-GT仕様に改められたTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT
今回からリストリクターが JAF-GT仕様に改められたTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT

永井宏明選手

「決勝に向けてビッグチェンジにて、ペースは悪くなく乗りやすくなりました。スタート直後から何かしら駆動周りで異音も感じ、パワーの伝わり方がいつもと違う感じでした。タイヤの内圧とグリップのバランスが出て、これから攻めるぞというベストラップの次の周に、駆動がなくなってしまいました」

「気持ちよく走れるセットになっていたので残念です。新型車両でライフも見えていない部品もあるのですが、なんでこのタイミングかと……このレースで得られたセットを次戦SUGOにフィードバックをかけ、残り2戦を駆け抜けたいと思いますので、ご期待ください」

織戸学選手

「永井選手のペースも良く、バランスも改善していただけに駆動系トラブルは残念でならないです。今日のレース展開では、僕が乗るときには確実にこの雨ならスリックタイヤを選択し、残り10周でごぼう抜き。それがシナリオでしたしできましたね。残念ですが、チーム全員で残り2戦に全力を注ぎますので応援よろしくお願いいたします」

金曽裕人監督

「駆動系の摩耗によるトラブルでした。僕らの見越していたライフがあまりにも甘くて、ドライバーのふたりに悔しい思いをさせてしまいました。永井選手のペースは良かったし、決勝に関してはさらにビッグチェンジを行いマシンもいいパフォーマンスを出せていたので、すごくもったいない」

「ただ、今年は産みの苦しみで苦しむだけ苦しんでおりますが、いちばん光の当たったレースだったような気がします。次のSUGOは上位陣のウエイトが半分になりますが、ノーハンデの我々にはまだまだチャンスのあるレース。全力を尽くしますので、ご期待ください」

永井宏明/織戸学(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)
永井宏明/織戸学(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)


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