予選5番手獲得ながら、悔しい表情を見せたのがWedsSport ADVAN LC500の坂東正敬監督。

「もうちょっと上に行けるかと思ったんですけどね。Q2で国本雄資がちょっと飛び出したのもあるんですけど、トップのタイムは見えませんでした。ただ、ヨコハマタイヤとSUGOはすごく相性がいいのですし、午前中もロングランで悪くなかった。明日は雨が降るならしっかり降ってくれた方がいいですね。オートポリスの時のような(降ったり止んだりの)雨はちょっと厳しいのかなと思います。ただ、どんな天候でもミスなく、まずは表彰台を獲得できるようにと思って作戦を練っています。レクサス勢が5勝していてウチはまだ勝っていないので、レクサス陣営内のミーティングの時などにプレッシャーをものすごく感じますが(苦笑)、自分たちができるレースをきちんとしていきたいと思います」(坂東監督)

 ホンダ陣営で今回、KeePer、RAYBRIGとともに優勝候補に挙げられていたARTA NSXの伊沢拓也はまさかの予選Q1ノックダウン。

「アタック自体は特に大きなミスもありませんでしたが、朝からあまりクルマの調子は良くなくて、予選の時もグリップがない感触でした。予選で選んだタイヤが失敗だったのかなと思います」(伊沢)

 ニッサンGT-R陣営としては、Q1突破はCRAFTSPORTS MOTUL GT-Rの1台のみという悔しい結果に。ランキング5位のMOTUL AUTECH GT-Rは予選10番手と苦しい立場になってしまった。Q1を担当した松田次生が予選を振り返る。

「38号車(ZENT CERUMO LC500)にウォームアップから引っかかってしまいました。ペースを上げてパッシングしたりしましたがどいてくれなくて、そこでアタック前にタイヤを結構使ってしまいました。アタックの時はセクター1はほぼ全体ベストに近いタイムで走れていたので、そのままアタックできれば予選Q2の1分9秒台というタイムは見えないですけど、悪くても2列目以内、3番手~4番手には行けたと思っています。ペナルティは出ていないですけど、こんなにフラストレーションが溜まる予選もないです。明日はあまり雨が降りすぎるとハイドロが厳しくなるので、雨量が少ないといいですね。チャンピオンシップは厳しくなっているので、レースでは前に行くだけです」(次生)

 予選6番手ながら、Q1では2番手タイムをマークして周囲を驚かせたModulo Epson NSX-GTの牧野任祐。

「セクター1でまだリヤタイヤが温まりきっていない感触があったので、Q1はもうちょっとタイムを上げられたかなと思いますけど、結果として2番手は良かったと思います。もちろん、予選Q2を担当したい気持ちはありますけど、今のチームの状況からまずはQ1をしっかりクリアすることが大事ですし、僕は自分の役割を最大限に果たすだけですので、そこはチームの指示に従います。今日はGT500の専有走行の時にクルマがいい感触になって、そこからセットアップを詰めて、そこから路面温度も上がって良くなりました。明日は雨の予想ですが、雨の時は何が正解なのかが分かりづらいので難しいですけど、自分にできることをしっかりしたいと思います」(牧野)

 予選3番手を獲得ながら、今回、年間3基目のニューエンジン投入で決勝レースではペナルティを受けるau TOM’S LC500の伊藤大輔監督。

「今回、エンジンを乗せ換えました。予定では第5戦富士の500マイルでリタイアしていなければ前回のオートポリスで、と考えていましたが、富士でリタイアしたことでエンジンのマイレージが残っていたので、きちんと距離を使い切るという意味でもオートポリスはそのままのエンジンで走りました。明日はレース中に10秒ストップのペナルティを受けることになりますが、予選グリッドが前の方だとペナルティからコースに戻ったときのポジションもリカバリーしやすくなるので、今日は良い予選結果だったと思います。ただ、予選Q2で関口(雄飛)がセクター1でブレーキを余らせたかなと話していたので、2番手に行けたかもしれない。それでも全体的なポジションで見ればいい予選だったと思います」(伊藤大輔監督)

 優勝争いにチャンピオンシップの戦い、そして予選で悔しい思いをした下位グリッドからの追い上げと、さまざまな要素が入り乱れるスーパーGT第7戦SUGOの決勝レース。雨の確率が高いなか、各チーム、各ドライバー、各メーカーの思惑があらゆる局面で交錯する展開になる。

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