先頭を走っていたマシンはルーティンのピット作業に向かったため、この時点で#3 GT-Rは4番手、#23 GT-Rは5番手に。さらにマコヴィッキは、前を走る#6 LC500を1コーナーでパスし、表彰台圏内に入りました。
#23 GT-Rも続いて最終コーナーで#6 LC500をかわしポジションアップ。#3 GT-Rはさらに2台を、2周立て続けに1コーナーでかわして54周目についにトップに躍り出ました。
雨の量も増え、水しぶきも大きいなか、マコヴィッキは他のマシンよりも1~2秒速いラップタイムを連発し、2番手のマシンと大きく差をつけていきます。最終ラップまでペースも安定し、トップチェッカーを受けました。NISSAN GT-R NISMO GT500の今シーズン初優勝で、NDDP RACINGとしてはGT500での初優勝となりました。

#3 GT-Rに続いていた#23 GT-Rは、51周目に1台にかわされ3位でチェッカーを受け、今季4度目の表彰台を獲得。タイトル獲得の可能性を最終戦につなげました。
#12 GT-Rはスタートドライバーのロシターから佐々木へとつなぎましたが、37周目にコースアウト。その後レースに復帰し、5周遅れの14位となりました。#24 GT-Rは10周目にウエットタイヤに交換し、29周目にはドライバー交代。この後もタイヤ交換を行ったため、他車より多くピット作業を行うことになり、15位となりました。
■コメント
●平手晃平(#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R/優勝)
「非常にうれしいです。今シーズンからニッサンに移籍して、ここまで速さはあるものの結果につなげられないレースが続いていました。チーム、ミシュランタイヤ、NISMO、みんなが、なんとかここで表彰台を…という気持ちでSUGOに臨みましたが、結果、素晴らしい形で勝つことができました」
「雨や周囲の状況を見て、自分たちの経験を踏まえてベストなタイヤ選択ができて、いいペースで前を追いかけることができましたし、後半スティントのフレッド(マコヴィッキ)にもいいフィードバックができたと思います」
「GT-Rにとって今シーズンの初優勝、そしてチームとしてGT500での初優勝となり、とてもうれしく思います」
●フレデリック・マコヴィッキ(#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R /優勝)
「最高の気分です。ここまで何戦かクルマの調子は良く、もう少し細かいところまで詰めることができればいい結果を出せる力はあったのですが、GT500クラスのレベルは非常に高く、なかなか表彰台に上がることができませんでした」
「今日は細かいところまで完璧で、パーフェクトなレースでした。セーフティカーが入ってギャップがなくなり、タイヤが冷えた状態でのリスタートとなりましたが、それをうまく利用して前に出ることができました。タフな状況のなかで、実力を出し切れましたね。最終戦もいい形で戦いたいです」
【GT300クラス】
予選4番手の#56リアライズ日産自動車大学校GT-R(平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ)は、ウエットタイヤを選択して決勝レースをスタート。#56 GT-Rは一時2番手までポジションアップに成功します。
その後、5番手まで後退しましたが、雨量が変わり難しいコンディションのなか、4台での2~5番手争いが激化。#56 GT-Rはオーバーテイクの場面も見せましたが、最終的には5位でチェッカー。シリーズポイントを加算し、タイトル争いに望みをつなげました。
