各マシンがグリッドに着いてスタート前のセレモニーが開始される前には霧雨が降っていたが、コースコンディションはドライだった。しかし、徐々に雨の量が多くなっていきスタートタイヤをスリックタイヤにするかウエットタイヤにするかの判断が別れたが、ポールポジションの塚越/バゲット組はスリックをチョイスした。セーフティカースタートから4周目にレースが開始されると、ウエットタイヤスタートの山本/バトン組、平川/キャシディ組、そして中嶋/関口組に一気にパスされてしまった。
雨量はレースが進行するとともに時々で変化した。平川/キャシディ組は、早めのタイミングでピットインを済ませたが、その後の雨量変化は少ないと判断してタイヤ交換を行わずに再びレースに復帰した。

その後セーフティカーが導入された後にトップに立ったが、レースが後半に入ると若干雨量が多くなり作戦が裏目に出てしまった。苦しい展開のなかでも周回を重ねた結果、表彰台は逃したが4位フィニッシュして8ポイントを獲得。ランキングトップの大嶋/山下組は6位フィニッシュして5ポイントを獲得。ランキングトップ2の差は7ポイントとなって最終戦を迎える。
<ブリヂストン MSタイヤ開発部マネージャー:山本貴彦のコメント>
「2戦連続で難しいコンディションのレース展開となりました。スタート時点のタイヤ選択はとても難しくてポールポジションスタートのマシンがスリック、他のマシンもウエットタイヤをチョイスしてもハード目のものをチョイスしていました。しかし、大雨とならないまでも雨の量が増してスリックでの走行は無理となりました」
「レースの序盤はハード目のウエットタイヤに適したコンディションでしたが、その後はハードでは苦しい展開でした。また、セーフティカーが入ったことでタイヤの温度が下がってしまい、タイヤ内圧に変化が生じてしまったこともドライバーさんに難しいドライビングを強いる結果となりました。ランキングのトップ2台、両ブリヂストンユーザーチームにチャンピオン争いはほぼ絞られました。最終戦においても素晴らしいレースをサポートできるように努力してまいります」