天候:雨
路面:ウエット
気温:20度
路面温度:23度
決勝レースのスタートを間近に控え、LEON PYRAMID AMGがグリッドに並べられる頃、霧雨が徐々に雨へと転じることに。
チームごとに、ドライタイヤでいくか、ウエットタイヤに交換するか判断が分かれるなか、黒澤治樹監督はウエットタイヤをチョイス。レースはセーフティカースタートでの開始となるなか、雨足は次第に増していったこともあり、ドライタイヤを装着していた車両は、2周のSC先導の後にバトルが開始されると、軒並み順位を落とすことになる。
スタートを任された菅波選手は、いきなり激走を見せ、バトル開始から1周で8番手まで浮上し、勢いは留まるところを知らず。 14周目には3番手にまで躍り出る。その後も後続を寄せつけることなく周回を重ね、35周目には2番手に!
タイミングをほぼ同じくして、GT500車両のコースアウトがあったため、黒澤監督はすかさずピットインを指示。
このタイミングも大正解、というのも直後にセーフティカーが導入され、ほとんどの車両がピットに入れなくなったからだ。最小限のロスでコースに送り出されたLEON PYRAMID AMGは、実質の2番手をキープすることに成功し、その後の蒲生選手の走りに期待がかかった。
だが、より勢いを強めた雨と下がった気温が蒲生選手をしてもペースを鈍らせ、68周目に4番手へ後退を余儀なくされる。さらにゴール間際にも激しい攻防が繰り広げられ、いったんは抜かれた車両を最終ラップに再逆転。まさに蒲生選手が意地を見せてくれた。

あと一歩のところで表彰台には届かなかったものの4位を獲得し、LEON PYRAMID AMGは今季5度目の入賞を果たすこととなった。
次回のレースはややインターバルを置いて、11月2~3日に最終戦としてツインリンクもてぎで開催される。ノーハンデで戦える一戦であり、また昨年も優勝しているコース。有終の美を飾ってくれることを、大いに期待したい。
決勝を終えて
黒澤治樹監督
「まずは菅波選手が頑張ってくれました。ただ、蒲生選手のスティントにもコンディションに合わせたタイヤ選択をしたつもりだったんですが、熱が入るまでに時間がかかってしまったようです。そのなかでも、レースをしっかり終えられて良かったです」
「ただ、こんなに雨量が増えるとは思わなかったし、結果は残りましたが、やっぱり悔しいです。最終戦も頑張ります」
蒲生尚弥選手
「前半のスティントを担当した菅波選手がいい走りをしてくれたので、今回は良い結果が残せると思いましたが、僕のスティントは天候変化を読み切れず、厳しいなかでの走行となってしまいました。それでも4位になれたのは、良かったと思います」
菅波冬悟選手
「スタート前に雨が多くなってくれたおかげで、ウエットタイヤを選べました。僕の時にはタイヤもマッチしていましたし、ペースよく走ることができました」
「ただ、蒲生選手の時はコンディション的にもきつくなったので、厳しいなかでの走行だったと思います。 最終戦も頑張ります。もてぎに表彰台は取っておきます!」