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投稿日: 2019.09.27 15:34

30号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第7戦SUGO レースレポート


スーパーGT | 30号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第7戦SUGO レースレポート

9月22日(日)14:00~

 日曜日の走行開始となるウォームアップには今回も永井選手から#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは走り始め、1分22秒457、1分22秒464と好タイムを連発したところで、ピットに戻って織戸選手と交代。計測2周のうち最後に1分25秒319を記録した。

 と、ここまではドライコンディションが保たれていたものの、直後から霧雨が舞うように。やがて小雨に変化し、徐々に路面の色を変えていく。

 このまま小康状態であったり、すぐにやんだりしてしまえばドライタイヤのまま、逆に強く降るようになればウエットタイヤに交換すべきだが、スタートを担当する織戸選手のチョイスはドライタイヤ。ポールポジションマシンと同様の判断であった。やがてレースはセーフティカースタートでの開始となることが発表され、先導のうちにやんでくれればという期待もありながら……。

 しかし、実際にはセーフティカーが動き出すと、にわかに雨は強くなり、ドライタイヤでは厳しい状況になっていく。いよいよバトル開始となっても、ストレートで十分加速できないばかりかコーナーでは織戸選手をもってしても、コースに留まるのがやっとという状況に。

スリックでのスタートを選択したTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(永井宏明/織戸学)
スリックでのスタートを選択したTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(永井宏明/織戸学)

 1周戻ってきた時は24番手に、それでも回復を信じてそのまま走り続けるも、堪えきれずに8周目にピットイン。大きく順位を落とす羽目に。

 それでも織戸選手は21番手にまで戻すが、トップからの遅れは順位以上に大きかった。34周目に#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTはピットに戻って、永井選手と交代するが、その直後にGT500車両のコースアウトがあって、セーフティカーが再びコースイン。

 セーフティカーのポジションは無情にも最悪であり、ロスを最小限にする機会を逃してしまったばかりか、トップとの差はより広がってしまう。

 その後も諦めずに単独で走る永井選手は安定したラップタイムを刻むも、先ほどのセーフティカーポジションからラップダウンになっていたこともあって、青旗が振られるたびに譲らねばならず、そのことがより遅れを広げてしまう。それでも大きなミスもなく、コース上にしっかり踏み留まってトップから4周遅れではあったが、25位でチェッカーを受けることに成功する。

 今年残す戦いは、もうツインリンクもてぎでの最終戦のみ。しかし、ここ2戦のレース内容の向上に、チームの意識は確実に上昇している。最後は気持ちよくシーズンを終えたい。きっとできる、と。来年にもつながる最後の戦いでの大躍進に、ご期待いただきたい。

永井宏明/織戸学(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)
永井宏明/織戸学(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)

■コメント

永井宏明選手

「攻めた結果であり、いろいろと残念でしたが皆で決めたことなので受け止めています。自分のスティントは思いのほか雨脚も強くなり、なかなかウエットタイヤのタイヤ内圧が上がらず、相当苦労しました。特に最終コーナーはコースにとどまるのが精一杯な状況でした」

「今まで、エンジンとシャシに相当な開発時間を注いだ結果、ヨコハマタイヤのパフォーマンスを引き出すセットが足りなかったのも事実。走るたびに発見の連続ですが、蓄積されたデータも相当数です」

「最終戦は、そのデータの集大成で挑み、今季最高のレースをしますので、最後まで変わらぬ応援の程、よろしくお願いいたします」

織戸学選手

「まずは、スリックタイヤの選択をしたことについて申し訳ございません。狙った天候にはならず残念です。僕たちは週末を通して成長あるレースでしたがレースの難しさを実感する週末でもありました」

「PRIUS PHV は走るたびにポテンシャルは高くなってきており、ヨコハマタイヤも毎戦、リクエストに沿ったパフォーマンスの高いスペックを用意していただいており、どうしても結果に結び付けたかったのが本音です。今回も多くの応援ありがとうございました」

「最終戦茂木ラウンドは、すべての皆さまに感謝し、もっともっと貪欲に行きたいと思います」

金曽裕人監督

「スタート時点でのタイヤ選択が裏目に出てしまいましたが、あれは博打というより、『そういう選択肢もあり!』という感じでやりました。スタート直前ぐらいの雨だったら、ヨコハマタイヤと織戸選手なら十分対応できたからです。今年はポイントも獲れていないし、中団からのスタートでしたから、そこはもう攻めるしかなく……」

「ただ、思いのほか雨は強くなってしまいました。そういうトライをしていくしかないような状況に追い込まれてしまったのも確かであり、二者択一に失敗していまいました。その後、ウエットタイヤに替えてからの織戸選手のペースは非常に良かったし、永井選手のペースも悪くなかったのですが、もはや周回遅れになっているから、後ろから来た車両に何度も譲り続ければならなかったので、結果として厳しいものとなりました」

「ただ、予選での結果を見ていただいても分かるとおり、クルマは確実にいい方向に進みつつあります。最終戦にはご期待ください」


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