平川選手にとって、初めてのウエット走行が予選であったため、あえてリスクを回避することとしました。レース中のベストラップは10位。ラップアベレージでも10位あたりとDTM勢と遜色なく、レース後半ではハンコックタイヤのマネジメントを学習できたことは、富士の交流戦へ向けて大きな成果でした。
なにより接触やクラッシュがなく、レースを戦い切ったことに感謝します。バトン選手はスーパーGT勢最高位の9位、松田選手はトラブル対応で18位完走となりました。
一方、レースの主役はアウディのレスト選手と、BMWのウィットマン選手。終盤まで大バトルを展開して、レスト選手が優勝しました。ともにチャンピオン同士の戦いは、フェアで見ごたえのあるものでした。
そして、彼らのレースストラテジーはオーソドックスな1ストップでした。レースタイムを比較すると、彼らはタイムの落ち込みがとても少ないことが分かりました。ハンコックタイヤの使い方に大きな差があるはずです。
心配していたレース中のタイヤのハイプレッシャーは想定通りでしたが、フロントタイヤの摩耗とリヤタイヤの摩耗バランスを見る限り、もっともっとグリップを引き出す努力が必要です。明日に向けて大きな課題が見つかりました。効果的な解決策を考えなければなりません。
明日も、予選→決勝のフォーマット。トムスはニック・キャシディがドライブします。応援よろしくお願いします。

追記:DTMのスポーティングレギュレーションが複雑すぎて、参っています。タイヤの抽選〜マーキングや保管方法から始まり、予選中のパルクフェルメと予選後のパルクフェルメ、作業が許される項目や作業できる人数等々、まるで引っかけ問題のような細かな規則で縛っておきながら、結構、あいまいな決まりごとも多く存在していて、この規則に慣れるまで多くの練習期間が必要です。
参加されているみなさんが本当に理解しているのか疑問です。トムスのピット専属の監視員さんは、優しくて物腰の柔らかなおじさんだったのですが、規則書に書いてあることと度々相違があって、何度かレースディレクターの方へ確認することがありました。こういうのを体験すると、スーパーGTの規則書は何と良くできているのだと感心してしまいます。
富士の交流戦の時には、どのように規則を統一するのがスムーズなのか、GTAを含めて今から準備しておく必要がありそうです。

