この時点で13台抜きの大躍進を見せているK-tunes RC Fは攻め手を緩めず。41周目には4番手ARTA NSX GT3の2.308秒後方、その翌周には1.055秒後方まで接近していく。
K-tunes RC Fの阪口は43周目のホームストレートでスリップを使いながら、ARTA NSX GT3の福住を攻略。17番手スタートだったK-tunes RC Fが、ついに表彰台圏内の3番手までたどり着いた。
しかし、チャンピオン争いでは14.5ポイントのアドバンテージを持つARTA NSX GT3が5番手以上の自力タイトル圏内にいるため、このままでは逆転には届かない。

その後、GT300上位に順位変動はなく、15秒近いリードを築いていたLEON AMGを先頭にファイナルラップへ突入する。
すると、LEON AMGは最終ビクトリーコーナーを立ち上がり、ホームストレートへ帰ってきたところでガス欠と思われる症状で突如スローダウン。ゆるゆるとしたペースでチェッカーを目指したが、レーシングスピードで脇を過ぎていった2番手のGAINER TANAX GT-Rが逆転でトップチェッカーを受ける劇的な幕切れとなった。
スローダウンしたLEON AMGはGAINER TANAX GT-Rと4.677秒差の2位でチェッカーを受けると、ピット出口先のランオフでストップ。セカンドスティントを担当していた蒲生はマシンを降りた後、ドアを叩きつけるように閉めて悔しさを爆発させる場面も見られた。


3位には14台抜きをみせたK-tunes RC F GT3が入ったが、4位にポイントリーダーとして今大会に臨んだARTA NSX GT3が入ったため、チャンピオン争いでの逆転はならず。高木&福住組が2019年シーズンのGT300クラスチャンピオンに輝いた。
高木のシリーズチャンピオン獲得は新田と組んでARTAアペックスMR-Sをドライブしていた2002年以来のこと。福住はスーパーGTデビューイヤーでの王座獲得となった。
5位は初音ミク AMG、6位はリアライズGT-R。ポールシッターのMcLaren 720Sは7位でチェッカーを受けた。