更新日: 2019.11.06 20:51
LEXUS TEAM LEMANS WAKO’S 2019スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート
GT500クラスの全車がピットストップを終えた段階で、36号車、37号車、山下の3台がトップ3に。仮にこのままの順位状況でレースが終われば、大嶋と山下がチャンピオンである。しかし32周目に37号車がトップに浮上し、山下が36号車を抜いてこのレースの2位にならないと王座を逃す状況に。
山下は懸命に追いかけた。そして38周目、ともにコースアウトするシーンも含む熾烈な格闘戦を経て、山下は36号車の前に出ることに成功する。
肉弾戦の影響でマシンにはバイブレーションが出るなどしたが、阿部エンジニアをはじめとする技術陣とメカニックたちが用意したマシンは最後まで山下の走りを支え続けるマシンであった。最終戦2位、大嶋と山下はドライバーズチャンピオンに輝き、脇阪監督体制4年目、ついに大願成就となった。
◆コメント
●大嶋和也
「もてぎに来るまでは不安もありましたけど、とにかく『やれることは全部やっておこう』ということで、さらに体重を絞ったりして準備してきました。僕自身は参戦11年目、ついにGT500王座を獲れてホッとしています」
「思うような結果が出ない時期も含め、僕を信じて支えてくれた人たちに感謝です。今シーズン、チームに加入してくれた阿部さんや健太が本当にいい仕事をしてくれました。チームみんなの力でチャンピオンが獲れて良かったです」
●山下健太
「厳しい展開でした。36号車を抜いて2位にならなければチャンピオンになれないことは分かっていましたので、あそこはもう絶対に退けないし、退くつもりもありませんでした。少しでも気の迷いがあったら抜けないと思い、強い気持ちをもっていきました」
「チームのみんなも強い気持ちで戦い、ノーミスのピット作業をしてくれていたので、それに応えようとも思っていました。大嶋選手、脇阪監督、阿部さん、チームのみんなに感謝しています」
●阿部和也エンジニア
「シーズンをとおしての戦いという部分で、最終戦2位でも自力でチャンピオンを獲れる状況をつくることができていたのが大きかったと思います。第2戦以降の全戦で確実にドライバーズポイントを持ち帰ってきてくれたドライバーふたりに感謝ですし、チーム全員で獲ったチャンピオンです」
●脇阪寿一監督
「応援してくれたみなさん、長いあいだお待たせしました。勝てそうで勝てない、チャンピオンが獲れそうで獲れない、そんな時期もあったわけですが、ずっとチームを応援し続けてくれた方々に本当に感謝です」
「以前のレースでも話しましたが、僕はチームのみんなに対し、プロの仕事をするうえで『人を思い、人のために仕事をする』ことの大切さをつね言ってきました」
「そして今年、特に第3戦鈴鹿以降はそれをみんなが実践してくれました。もちろん人間ですから、いいときもあれば、そうでないときもあります。そこをしっかりフォローし合って戦えた結果のタイトルだと思っています」
「大嶋は今年、いいクルマをつくって若い健太のスピードを伸ばす新しい戦い方で、フォア・ザ・チームでよくやってくれました。今後の彼にも期待です。そして健太は、彼にポテンシャルあるマシンを与えればなんとかしてくれる、そういうドライバーです。ふたりを含めたチームのみんなに感謝しています」
◆シリーズランキング
大嶋和也&山下健太:チャンピオン/85ポイント
チーム部門:2位/106ポイント