そのまま1.471秒のマージンを築いて逃げを図る背後では、3番手争いも同じヘアピンでポジションが入れ替わり、埼玉トヨペットGB マークX MCの吉田広樹がRUNUP GT-R田中篤をかわして3番手となる。
1分43秒台でラップを重ねる2番手武井のコルベットに対し、1分40秒台で迫る吉田のマークXは、23周目には追走状態に突入。最終コーナーのインにマシンを差し込んだ吉田は、そのまま武井と並走でホームストレートを通過すると、続く1コーナーのブレーキングでレコードラインを確保し、そのまま2番手を奪取していく。
また、6位争いでもその前周、同じ最終コーナーで488 GT3をドライブする全日本F3ドライバー兼“RSファインのデータエンジニア”こと河野駿佑が、31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTを仕留めると、24周目には5番手の30号車にも襲い掛かり数周にわたって織戸学とのバトルを展開。そのままRUNUP GT-Rをそろって抜き去り、4位争いとするなど生きのいい走りを披露する。
レースは残り3分となったところで首位のRC F宮田は14秒ものギャップを構築し、2番手埼玉トヨペットGB マークX MC、3番手BH AUCTION CORVETTE GT3に対してセーフティマージンを築き余裕のクルージング。
フィニッシュの50分まで残りあと数秒のところでコントロールラインを通過したSYNTIUM LMcorsa RC F GT3により、ファイナルラップとなった30周目。その1コーナーでインサイドを奪ったFerrari 488の河野がついに織戸を攻略し、4位でチェッカー。織戸にとっては悔しい“残りあと1周”となった。
これで勝利を飾ったLMcorsa RC F GT3、吉本大樹/宮田莉朋組は『auto sport web Sprint Cup』を完全制覇。2位に埼玉トヨペットGB マークX MC、3位にBH AUCTION CORVETTE GT3というトップ3に。
これが最後の実戦で“ラストラン”となったHOPPY 86 MCは8位でフィニッシュ。最後はMaxRacing RC F GT3に乗る土屋武士とも並走し、ファンの声援に手を振って応えてその役目を終えることとなった。


