更新日: 2019.11.25 15:06
BMW スーパーGT×DTM特別交流戦 レースレポート
『SUPER GT x DTMドリームレース』パート1:富士のベストBMWドライバーは小林可夢偉
富士スピードウェイ
DTMとSUPER GT選手権の史上初となる交流戦は、新たな歴史を刻みました。土曜日のレースでBMW Team RBMは、富士スピードウェイの象徴的な存在である富士山をのぞみ、『SUPER GT x DTMドリームレース』第1戦へ挑みました。
小林可夢偉はZF BMW M4 DTMを駆り、14位に入賞。BMWドライバー中、最上位でゴールを果たしました。一方で、マルコ・ウィットマン(ドイツ、Schaeffler BMW M4 DTM)は18位でレースを終え、アレックス・ザナルディ(イタリア)は、テクニカルトラブルによりリタイアとなりました。
『ドリームレース』の初レースは、レクサスのニック・キャシディ(ニュージーランド)が優勝を飾りました。
小林は1ラップ目に12番手までポジションアップし、BMW M4 DTMでの初レースにおいて、14位でチェッカーフラッグを受けました。ウィットマンはレース開始直後の1ラップ後に、すぐにピットストップをこなしました。
これはセーフティカーが導入された場合を想定しており、成功をした場合には大きな利点をもたらした可能性がありましたが、予想に反してレース終了間際にセーフティカーが導入され、その時点ではタイヤの消耗が激しく2度目のピットストップを余技なくされて、周回遅れとなってしまいました。
富士で開催された『SUPER GT x DTMドリームレース』後のコメント
イェンス・マルカルト(BMWグループモータースポーツ代表)
「予選の後、このレースはBMWにとって容易ではないということは明らかでした。マルコ・ウィットマンにはアグレッシブな戦略を選択しましたが、結果的に功を奏しませんでした。初めてDTMマシンをドライブした小林可夢偉は、初めてのレースで強いポテンシャルを示しました。アレックス・ザナルディにおいては運が悪く、電子系統のテクニカルトラブルにより、残念ながらレース序盤にリタイアをせざるを得ませんでした」
「レース終了間際のセーフティカーの導入では、再び全車がひとまとめになり、新たなスタートを切りましたが、SUPER GTのマシンはドライコンディションにおいて、私たちよりも速いことは明らかでした。来年に日独両シリーズのレギュレーションが完全に統一化され際には、レースはさらにエキサイティングになることでしょう」
「今日の結果は必ずしも喜ばしいものではありませんでしたが、明日の第2レースを楽しみにしています。今日のこの記念すべき初交流戦の日に、富士スピードウェイを訪れてくださった多くのファンにお会いできたことは、大変光栄でした。レース結果を解析し、明日はまた新たな気持ちで挑みたいと思います」
バート・マンパイ(BMW Team RBM代表)
「マルコ・ウィットマンはレース開始直後にピットストップに入る戦略を取りましたが、もしも彼が2度目のピットストップで中盤のポジションをニュータイヤで戦うことができていたのならば、その作戦は報われていたに違いありませんが、残念ながらそれが叶うことはありませんでした」
「明日のレースへ向けて、アレックス・ザナルディのマシントラブルを分析しなければなりません。彼のレースのペースは印象的で、このレースウィークに着実に向上することができるでしょう」
「小林可夢偉の初DTMレースはタイヤの劣化が顕著に出ました。彼が見せたファーストラップは見事でしたが、12位でフィニッシュとなりました。タイヤの消耗が早く、早めのピットインを余技なくされ、さらにはタイヤ交換後も同様にタイヤの消耗により。これ以上にマシンのポテンシャルを引き出すことは困難でした」
「私たちはこのレースで多くのことを習得しました。できれば明日のレースでは、今日の教訓を生かせることを願っています」
小林可夢偉
(#00 PUMA BMW M4 DTM、スタート:18位、レース結果:14位)
「今日のレースをとてもエンジョイしました。今日は、私にとってBMWとハンコックタイヤのコンビネーションで挑む初めてのレースでした。良いスタートを切ることができましたので、良いレースになるのではないかと期待をしましたが、タイヤの劣化が著しく、残念ながらいくつかのポジションを落としてしまいました。明日のレースには改善をして臨みたいと思います。明日のレースもとても楽しみです」
マルコ・ウィットマン
(#11 Schaeffler BMW M4 DTM、スタート:19位、レース結果:18位)
「このレースウィークの今日まで、ドライとウエットの両コンディションで、十分ペースがあがっていません。ポジション19からのスタートでは、ポーカーをプレイする必要があったのですが、残念ながらセーフティカーが入るタイミングが予測よりも遅すぎたため、非常に早い段階にピットインする戦略は功を奏しませんでした。セーフティカーがレース序盤に入っていれば、戦略はうまくいっていたことでしょう」
「今日までこの富士で体験したイベントはどれも素晴らしい経験であり、日本のファンのみなさんは最高です。明日のレースが良くなるように、可能な限り努力したいと思います」
アレックス・ザナルディ
(#4 ZF BMW M4 DTM、スタート:22位、レース結果:DNF)
「エンジンから異音がしてパワーを失い、ピットにそのことを伝えて、安全性を考慮してマシンを降りることを決断しました。今日の私のペースは、間違いなく自身の励みになりました。素晴らしいこの国、ファンタスティックなファンに囲まれて、日本滞在を心から楽しんでいます」
「明日には良いパフォーマンスを誇れるように頑張るとともに、心からそう願っています。そして、この場に居られることに、心の底から感謝の意を表します」