そんな覚悟をもって今季に挑む星野だが。ともにGAINER TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL GT-Rをドライブするチームメイト、石川京侍にも期待を寄せている。

 SRS出身の石川は、Rn-SportsからGT300に参戦すると、2017〜18年にエヴァRT初号機 Rn-s AMG GTで速さをみせる。2018年にはGULF NAC PORSCHE 911で自身初のポイントを獲得。その活躍が認められ2019年にGAINERに加入し、星野のチームメイトとなった。

「京侍は速いし、ドライビングスタイルの違いもあるので、ドライビングに関して僕が言うことは何もないです。非常にやりやすいので、いいタッグを組めている」と星野。

 そして何より、星野が買うのは石川の熱い“ハート”だ。「京侍は昨年『優勝したからすごい』というよりも、その結果を出すための気持ちだったり、ファイナルラップで『行く』と決めた根性がすごい。結果としてあのオーバーテイクがダメだったとしても、あそこで仕掛けたことはすごく評価できるし、京侍に対する見かたも変わりました」

「レース後のインタビューで自分も言いましたが、京侍は今後注目を浴びていくドライバーになるだろうなと期待しています」

 とはいえ、将来チームを牽引する“エース”となるには、足りない部分もある。「物事に取り組む姿勢や熱い気持ちを秘めてはいるけど、なかなか表に出さないので、もっとそういうところが見えてくるようになると、もっとまわりがついてくる」と、ベテランらしいアドバイスも話してくれた。

 星野は2010年以来、ドライバーズタイトルからは遠ざかっている。GAINERに移籍して3年目の2020年を見据え、星野は“覚悟”という言葉を使った。しかし、その表情は険しいものではなく、石川とともに戦う新しいシーズンを待ち焦がれている期待に満ちた表情だった。

2019年のスーパーGT第4戦タイ、GT300クラスを制したGAINER TANAX triple a GT-Rの石川京侍(左)と星野一樹(右)
2019年のスーパーGT第4戦タイ、GT300クラスを制したGAINER TANAX triple a GT-Rの石川京侍(左)と星野一樹(右)
2019年のスーパーGT第4戦タイ、GT300クラスを制したGAINER TANAX triple a GT-Rの石川京侍(左)と星野一樹(右)、チームの藤井一三監督(中央)
2019年のスーパーGT第4戦タイ、GT300クラスを制したGAINER TANAX triple a GT-Rの石川京侍(左)と星野一樹(右)、チームの藤井一三監督(中央)
GAINER TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL
GAINER TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL

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