Q:3月の岡山公式テストでの感触を教えてください。
平手:
今シーズンは車両の開発がいい方向に進んでいて、セパンテストのころから去年のクルマに比べてレベルが上ったと感じていました。タイヤ開発もうまく進んでいますし、昨年以上に良い結果を望めそうだなという手応えは感じています。

Q:2019年マシンと2020年マシンの変化はどう感じていますか?
平手:
2019年マシンはコースコンディションに対してすごくピーキーな部分がありました。コンディションがハマればすごく速いのですが、やはりスーパーGTではコンディションが刻々と変化するので、そういう意味ではスイートスポットが狭かった。2020年マシンでは昨年と比べて少しマイルドというか、ピーキーさが減って乗りやすくなり、スイートスポットが少し広がったので、ドライバーがコントロールしやすくなりましたね。

Q:スーパーGT用のミシュランタイヤは普段フランスで作って空輸していますが、新型コロナウイルスの影響は心配ですよね?
平手:
いざ開幕してもタイヤがなかったら問題なので僕もそこを一番心配していました(苦笑)。でも、ミシュラン側もスーパーGTにかける想いが強く、スーパーGTのタイヤを優先で作ってくれるということなので大丈夫です。

Q:6月末のテストの日程と7月からのシーズンスケジュールが発表されて、チームもいよいよ動き始めますね。
平手:
ずっとオンラインで話をしていましたが、緊急事態宣言が解除されたので先日B-Maxには行きました。そこでタイヤの話などをしてきたばかりです。公にはできない部分もありますが、ようやく開幕に向けて少しづつ動き始めたという感じです。

東京オートサロンでの体制発表会での平手と千代、NDDP RACING with B-MAXの田中利和監督
東京オートサロンでの体制発表会での平手と千代、NDDP RACING with B-MAXの田中利和監督

Q:平手選手から見て、今年から新しくチームメイトになる千代勝正選手はどんなドライバーですか?
平手:
だいぶ天然キャラですね(笑)。すごく人当たりもいいです。コンビを組む前からドライビングスタイルについての噂を聞いてはいましたが、話したことはなかったので、どんなドライビングをするのかいろいろな人に話を聞いていました。なかには「GT3慣れしたドライビングをする」というコメントも聞いていたのですが、もともとGT500の経験があるドライバーですし、セパンテストではかなりアジャストしていました。ドライビングスタイルの大きな違いはないですし、シートポジションも同じくらいで、すごく良いコンビネーションだと思います。

Q:今季はどんなシーズンにしたいですか?
平手:
昨シーズンはニッサン勢で唯一優勝できたのですが、GT-Rとしては悔しい、苦しいシーズンを送っていました。今シーズンは新しいパートナーと新型マシンでかなり期待を持てる状況ですし、GT-Rがチャンピオンから遠ざかっているのでチャンピオンシップ争いに食い込んで獲得できるように頑張っていきたいと思います。

Q:ファンのみなさんも平手選手の活躍とレースの開幕を待っています。
平手:
今のところ開幕4戦に関しては無観客での開催になりますが、僕らが走っている姿をファンのみなさんも楽しみにしていると思います。GT-Rファンからは“早くタイトルを”という想いがあると思いますし、新しいパートナーの千代選手と今年組むことになるので、とにかくみなさんの期待以上の走りができるように着々と準備を進めています。なのでシーズンが開幕したら一日も早くいい走りをして、みなさんに笑顔を届けられるように頑張りたいと思います!

※ ※ ※

 SNSでは多くの情報発信をとともに、ファンのコメントにも返信や「いいね!」をするなどフレンドリーな姿勢が多くのファンから愛されている平手晃平。今回の自粛期間に本格的に取り組み始めたYouTubeを通じて、今後はモータースポーツの魅力をあらゆる形で広めてくれるだろう。

 昨年、ニッサン陣営は全総監督、監督、エンジニア、ドライバーを含めたソフト面に大きなテコ入れを図ったが、平手のニッサン陣営入りはその大きな改革のひとつだった。今季は新たなチームメイトの千代勝正を迎え入れ、昨年のニッサン陣営唯一の優勝に次ぐ好成績が求められる年になる。果たして、どんな戦いを見せてくれるのだろう。

レクサス陣営からGT300を経てニッサンに移籍した平手は、1年のブランクがあることもあり、当初は不安だったという。だが昨年末のオーディションで、ウエットのなかそこそこのタイムを出せたことで自信になったという。今回で8勝目だが、「この勝利は重い」と語る。
レクサス陣営からGT300を経てニッサンに移籍した平手は、1年のブランクがあることもあり、当初は不安だったという。だが昨年末のオーディションで、ウエットのなかそこそこのタイムを出せたことで自信になったという。今回で8勝目だが、「この勝利は重い」と語る。
シェイクダウンとなったCRAFTSPORTS MOTUL GT-R
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