更新日: 2020.08.02 13:31
ARTA 2020スーパーGT開幕戦富士 GT500予選・決勝レポート
今回は予選と決勝が同日に行われるスケジュールとなった。予選を終えてすぐに決勝レースへの準備を進めた。ウォーミングアップでは気温が上がり、選んだタイヤのコンパウンドがレースで合うかどうかが不安要素だった。
スタートドライバーは福住仁嶺。500クラスのデビューレースでスタートを担当した福住はポールポジションの車との間合いをうまく取りながらスタートを切った。ポールの車の背後につけ、1コーナーで並びかけたが抜くまでに至らず、2周目に入ったところでセーフティーカーが導入される。後方で接触があったようだ。
5周目に再スタートが切られ福住はトップの車に離されないように周回を重ねたが、トップのペースについていけず、徐々に離されてしまう。更に3、4位の車に追いつかれてしまい、17周目には5番手まで順位を落としてしまう。チームは福住を予定より早めにピットに入れる事にし、25周目に野尻智紀に交代。前半の福住のペースが上がらなかったので、硬めのタイヤに変えて後半を戦った。
野尻は10番手で戦列に復帰。その後はペースも良く、他車のルーティンのピットインもあり、34周目までに5番手まで順位を挽回した。
しかし、300クラスの車両がコース上でストップしてしまい、ここで2回目のセーフティーカーが入る。42周目に再スタートが切られた。ペースは安定していて悪くなかったものの、順位を上げるのは至難の業だった。他車のペースも良く、最終的には8番手でレースを終えた。
課題はまだまだ多いが、貴重なポイントを獲得出来た。
鈴木亜久里監督のコメント
「胃が痛くなるようなレースだったね。久しぶりのレースだったので、何とか良い結果を出したいと思っていたし、テストの結果からすると良い結果につなげられると思っていたからね。しかし、ロングランのセットアップに課題があったようで、次回までに改善しなければならないね。チャンピオンシップを考えるとポイントも獲れたし、悪くない順位だと思うので、次回は上位でフィニッシュ出来るように頑張ります」
ライアン・ディングル エンジニアのコメント
「悔しいレースでしたね。最初のスティントは短い周回数で交代しようと思っていましたし、他の車のタイヤがタレ始めてもペースが悪くなかったけど、セットの問題なのかペースが上げられませんでした。後半は硬めのタイヤに変えて、タイヤ自体のパフォーマンスは高かったけど、ピックアップの問題もありました。短い周回だとペースは良いのですが、全体的にペースが良くなかったので、ロングのセットを見直さなくてはなりません」
野尻智紀選手のコメント
「残念です。予想していたより、トップグループの車とポテンシャルの差があったと思うのですが、まだ始まったばかりというのと、テストとレースのコンディションの差がありすぎたので、これをしっかり解析して次のレースに向けて強いレースが出来るようにドライビング、セッティング向上に取り組んでいきたいと思っています」
福住仁嶺選手のコメント
「僕たちがチョイスしたタイヤは周りと比べても柔らかめのタイヤで、ウォームアップの時点であまりペースが良くないと感じていたので覚悟してレースに挑みました。予想していたとおりペースが上がらず、可能な限りペースを落とさないように走ることと、300クラスの車をいかに抜いていくかを学びながらレースをしました。500クラスのレースは初めてだったのでわからない部分もありましたが、そこも勉強のひとつと思っていたので、落ち着いてレースが出来たと思います。ペースが上がらない中、苦しい状況でも完走してデータも取れてポイントも獲れたので次回につながるレースになったと思います」