更新日: 2020.08.02 13:36
決勝でライバルを圧倒したKeePer GRスープラ「本当にタイヤ選択の面が大きかった」/スーパーGT第1戦 GT500優勝会見
──2度目のSCが出た時の心境と、その後の36号車とのバトルの状況は?
平川亮
「セーフティカーが出たときはギャップが20秒以上ありましたし、後ろともどんどん離れていく状況だったので、もちろん『マジか』とは思いました。でも300などでトラブルの出ているクルマもあちこちに居ましたし、このまま終わる感じもしていなかったので『何か起きるだろうな』とは考えていました。逆に20秒以上ギャップがあったら集中できなかったかもしれないです。36とのバトルはなぜか僕の方がツイてたのか、300との絡みが少なくて36の方が苦しんでる感じはあった。そこは落ち着いて処理をしてたので、あまり『抜かれるかな』という心配はなくて。逆に『こっちが失敗しなきゃ大丈夫』と思っていました。ピュアなペースはこちらの方が速いので、そこは自信持って行っていました」
──無観客だったことは何か影響したか?
ニック・キャシディ
「やはりファンがいないのは不思議な感じだよね。このスーパーGTはファンあってのものだと思うし、出来るだけ早くファンのみんなの前で走ることが、僕らや僕個人の願いだ。もちろん、今の状況下ではこの判断がベストだとは思っているし、決断を尊重している。ファンの盛り上がりの前で走るのは最高だし、それがベストだけど……強いて言えば、週末の約束事が減るせいでチームとの時間が増え、レースに向けより相談する時間が増えるのはいいことかもね」
平川亮
「雰囲気がシンとしてて違和感がありますし、そのせいなのか喜びの湧き方もいつもより少ない気がします。(実況の)ピエールさんはすごく盛り上げてくれてるんですけど、ファンの方がいた方が良いし、走っていても応援の旗が見えなかったり人の姿が見えないと、なんか違うなと思います。あとは富士だとフラッグの揺れ方や方向で風向きを判断したりしますし、一刻も早く状況が落ち着いて、いつもどおりのみなさんがいるなかでのレースができればいいなと思います」
──3週間後、再び富士の第2戦に向けて。
ニック・キャシディ
「僕らは40kgも積むから、ステイホームかな(笑)。真面目に言えば、リョウがトップチェッカーを受けてインラップでピットへ戻ってくる間に、僕はエンジニアと次のレースの話をしていたよ。重りを積むし『タイヤ選択はどうしようか』とかね。そういうモチベーションが湧いた。もちろん、今回は僕らのスープラがワン・ツーを決めて素晴らしい結果になったけど、まだまだ改善を続ける必要がある」
「本当、ウエイトなしで富士スピードウェイを走るのは最高なんだ、昨年のDTMとのレースもそうだった。大体、いつも富士に来る頃にはウエイトが満載の状態になっていて、本来のマシンパフォーマンスが発揮できない状況なんだ。死ぬほど頑張って『2位で良かった』とかね。それに条件の違う、他の軽いマシンと同列で比べられたり。でも今回は全車ノーウエイトで実力差を示たから良かったよ」
平川亮
「先ほどと重なりますが、まだスープラで1戦しか戦ってなくて、クルマにはまだポテンシャルがあると思うのでそこを磨いていきたい。次は40kgも載ってかなり厳しい戦いになるとは思いますけど、去年はああいう形でチャンピオンを逃して、その分だけ僕らも強くなれたと思ってるので、それを第2戦の重たい状況で発揮できたらな、と思います」