更新日: 2020.07.21 11:37
ブリヂストン 2020スーパーGT第1戦富士 レースレポート
■2020年 スーパーGT 第1戦 富士スピードウェイ[GT500]
平川亮/ニック・キャシディ(KeePer TOM’S GR Supra/BS)がポール・トゥ・ウイン。ファステストラップも叩き出し、一度も首位を明け渡すことなくパーフェクトで開幕戦を制す。
開催場所:富士スピードウェイ
開催日:2020年07月19日(日)~2020年07月19日(日)
2020年のオートバックスSUPER GTシリーズは、新型コロナウイルスの感染防止のためにスケジュールが大幅に変更され、約3ヶ月遅れて富士スピードウェイで開幕した。無観客のワンデーイベントで、午前中に予選、午後に300キロの決勝が行なわれた。
今年デビューしたトヨタのGRスープラを駆る平川亮/ニック・キャシディ(KeePer TOM’S GR Supra/BS)は、予選でチームとして5回目のポールポジションを獲得、決勝ではスタートから後続を引き離す展開で2回のセーフティカー導入後のリスタートでもトップを一度も明け渡すことなくパーフェクトな展開で優勝。GRスープラのデビュー戦に華を添えた。決勝のトップ6まではブリヂストンタイヤ装着車。1位から5位までGRスープラが独占した。
<予選>
梅雨の真只中で天気予報では雨が予想されたが、予選が行われる早朝から雨は止み、路面はハーフウエット状況から始まり、時折覗く青空から陽が差し込んで、一気に路面は乾いていった。
10分間のQ1でホンダのNSX、野尻智紀/福住仁嶺(ARTA NSX-GT/BS)がトップに立ち、おなじくNSXの山本尚貴/牧野任祐(RAYBRIG NSX-GT/BS)が続いた。
Q1を突破した8台の内6台がブリヂストンユーザーで占められていた。おなじく10分間のQ2でトップタイムを叩き出したのは平川/キャシディ組。コースレコードを更新してポールポジションを獲得。
2番手に野尻/福住組、3番手に関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ(au TOM’S GR Supra/BS)。トップ3まではコースレコードタイムを更新した。決勝グリッドのトップ6にはすべてブリヂストン装着車たちが位置した。
<決勝>
午後になって気温が一気に上昇、路面温度は40度近くまでになった。決勝のオープニングラップに後続で接触があり佐々木大樹/平峰一貴(カルソニック IMPUL GT-R/BS)がサスペンションを大破してストップしてしまった。車両の回収まで5周を費やされ、6周目からリスタート。
トップの平川/キャシディ組はトップを堅持して後続を引き離しにかかった。第一スティントを担当したキャシディは、ファステストタイムも叩き出して快走、2番手に上がった関口/フェネストラズ組に13秒以上の大差をつけて平川に交代して戦列に復帰。以後なおも差を開いて20秒以上の大差をつけた。
その直後に2回目のセーフティカーが導入され差は無くなってしまったが、2度目のリスタートも危なげなくトップをキープして66周を走り切ってゴール、開幕戦でパーフェクト優勝を飾った。
<優勝ドライバーのコメント>
平川亮選手
「交代してコースインした直後は20秒くらいリードしていたのにセーフティカーが入って、そのリードが無くなってしまったのは辛かったですね。しかし、リスタートからまたリードを広げられて優勝できました」
「シーズンオフにTOYOTA GAZOO Racingやブリヂストンの皆さんと苦労して開発してきて、結果を出せたので嬉しく思います。次戦はウェイトが積まれますけれど、GRスープラのパフォーマンスを再び発揮できるように頑張ります」
ニック・キャシディ選手
「今日の優勝はスーパーハッピーだ。TOYOTA GAZOO Racingやクルマを仕上げてくれたTOM’S、そして素晴らしいタイヤを用意してくれたブリヂストン、皆の努力が今日の結果に結びついたのだと思う」
「ポールポジションを獲得、優勝、そしてファステストラップも叩き出すことができてパーフェクトな1日だった。シーズンは始まったばかり。これからもこの調子でポイントを積み重ねていきたい」
<ブリヂストン MSタイヤ開発部マネージャー:山本貴彦のコメント>
「トムスチームのワンツーフィニッシュおめでとうございます。そしてトヨタさんの新型GRスープラの優勝とトップ5独占、上位6位までをブリヂストンの装着車が締めるという結果で開幕戦を終えることができました」
「開幕戦まで従来のシーズンとは異なる状況のなかでも準備を怠らず、各チームに対して的確なタイヤを供給できた結果と判断します。それによって路面温度が一気に上昇しても問題なく対応できました」
「第2戦もおなじく富士スピードウェイで行われますが、コンディションが変わり、各車にウエイトハンディが積まれることになり、また新たな展開が予想されますが、今回の結果も含めておなじく各チームを力強くバックアップできるように努力を続けます」