更新日: 2020.09.11 19:39
新たなトライもあればリセットも。“例年と異なるもてぎ”への3車のアプローチ/第4戦GT500プレビュー
前戦鈴鹿ではMOTUL AUTECH GT-Rが今季初優勝を遂げた。その裏で悔しい思いをしていたのが、同じミシュランタイヤを履くCRAFTSPORTS MOTUL GT-Rだ。
平手晃平は「鈴鹿では公式練習からエンジンがあまり回っていなくて、うまく流れを作れなかったんです」と振り返る。
「うまく流れをつかめていれば、予選Q1もあとコンマ1秒くらいでしたし、突破できていたと思います。なんとか決勝では6位まで順位を上げることもできて、良くないなかでもできるだけのことはできた。ただライバルというか、23号車に先に勝たれてしまい、正直悔しかったですね」
鈴鹿では、モチュールGT-Rとはタイヤのスペックが異なっていた。結果的にはクラフトスポーツがマーキングしていないミディアムソフトをうまく使いこなしたモチュールが優勝。
これに関して平手は「(2台の)選択が分かれたことで結果も割れた。だから、今年の新しいテクノロジーの良さがはっきり見えました」という。
「逆に僕らとしては『このコンディションなら確実にこのレンジだろう』と狙ったタイヤが意外とそうでもないというのが分かった。そのあたりを今回は考慮して、持ち込んできてはいますね」
もてぎでのGT-R勢はどんな走りを見せてくれるだろうか。平手は「富士の2戦はスープラの直線の速さにやられっぱなしでした。もてぎもエンジンサーキットなので、不安はあります」と心境を語る。
「ただ、まわりがウエイトを積んできているなか、僕らは軽い方なので、表彰台を狙ってしっかり走りたいですよね。雨かもしれませんが、去年も雨では勝っていますから(第7戦SUGO)」
もちろんクラフトスポーツ以外にも、ARTA NSX-GT、カルソニックIMPUL GT-R、そしてZENT GR Supraなど、ウエイトの面からも上位進出に期待がかかるマシンは多い。背負うものや思惑が微妙に各陣営で異なってくるシーズン中盤戦、どんなレースが展開が待っているのだろうか。