更新日: 2020.09.13 19:51
ARTA NSX-GT 2020スーパーGT第4戦もてぎ 決勝レポート
GT500 決勝レポート
原因不明の不具合と他車の追突で完走できず
もてぎは朝から快晴だったが、11時頃から雲が出始めた。雨が心配されたが、レースは曇り空のままスタートが切られた。
スタートドライバーは野尻智紀。決勝のセットの手応えはあったが、タイヤが暖まるまでは苦戦すると読んでいたが、それでもスタートでは3番手からポジションをひとつ落としただけで周回を重ねていった。
野尻は無線では訴えなかったが、車に異変があった事を感じていた。車が真っ直ぐ走らなかったのだ。何とかうまくコントロールすればレースを戦える状況だったので、野尻はレースに集中した。ペースも良さそうだ。
しかし、10周目のV字コーナーで300クラスの車両に接触されてしまう。その300車両はバランスを崩してコースアウトしてしまい、コースを横切ったところで他の500クラスの車両に接触してクラッシュしてしまった。ここでセーフティーカーが入る事になった。14周目にリスタートが切られ、野尻は前車を追った。徐々に300クラスの周回遅れの車両が出始めたのもあったが、野尻のペースが上がらない。前述した異変が徐々に強くなってきたのか、野尻は21周目までに8番手まで順位を落としてしまう。
23周目にルーティンのピットインを行い、福住仁嶺にチェンジ。福住は12番手でコースに復帰したが、無線で車両に異変がある事を訴えてきた。福住は何とか車両を走らせレースを戦っていたが、27周目のヘアピンで他車に追突されてしまい、車は破損してしまった。ピットに戻る事は出来たものの修復は不可能で、残念なリタイヤとなってしまった。次回は相性の良い富士なので、挽回したい。
鈴木亜久里監督のコメント
「この原因不明のトラブルは何なのかきちんと調べて次回までに直したいね」
ライアン・ディングル エンジニアのコメント
「辛いの一言です。車のバランスが悪くなったのは300クラスの車両との接触が原因ではなくて、その前から何か壊れていたと推測されます。ウォームアップの時にドライバーが鈴鹿っぽい車だ、と言ってたので、もしかしたらこの時点で何か壊れていた可能性があります。帰ってから調べてみます。ウォームアップのセクタータイムで良いところをつなぎ合わせれば優勝した車と同じペースで走れていることになるので、ポテンシャルがあると思うので、次回までに原因を調べて挽回したいです」
野尻智紀選手のコメント
「接触の前からストレートが真っ直ぐ走れなくて、何か壊れているのかな?と感じました。レースも始まったばかりだし、止めるほどのレベルでは無かったのでピットに伝えずレースを続けました。しかし、真っ直ぐ走らないとブレーキも不安定になりますし、300クラスの車両の処理も難しくなってしまうので、そういった事もあってペースが上がりませんでした。次回までに原因を解明して、次までに気持ちを切り替え、強い気持ちで取り組んで行きたいですね」
福住仁嶺選手のコメント
「今回も完走出来ずポイントを獲れませんでした。野尻さんのスティントから車が真っ直ぐ走らない症状があり、トラブルなのか何なのかまだ原因は分かりませんが、ブレーキの時もとても不安定になってしまったので、それでなかなかペースを上げるのが難しかったです。そんな中でも完走してポイントを獲得出来るように最後まで走り切ろうと思っていたのですが、後ろから他の車両の接触があって、走り続ける事が出来ませんでした。落ち込んでいても仕方ないので、原因を探して次に挑みたいです」