中山雄一
第2スティント担当/ベストラップタイム:1分30秒921
「ヘイキさんからバトンを受けてコース出るとき、ピット入ったタイミングが8号車と同じだったので、出るタイミングも同じだろうと思っていました。ひとつ違ったのは、僕らのピット作業がすごくよかった分、マージンが詰まった状態でコースに入れたことだと思います。僕らのタイヤのウォームアップも心配でしたが、いざコースに出てみたら前の8号車のほうがつらそうだったので、アウトラップでうまくパスできました」
「8号車は全然曲がってないように見えて、グリップをつかむのがすごく難しいんだろうなという風に感じましたね。ヘアピンで抜いたときも8号車はコースアウトしそうな勢いでアウトに膨らんでいた。僕は同じスピードでもラインに乗れたのでグリップレベルはまるで違うなという感じでした」
「そのあとは後ろから37号車も来ていて『なんでこんなに速いんだろう』って少し焦ったところもありました。そのあと今度は何周かしたら燃費もキツそうだということが分かって……。後ろに対してマージンがあると分かっていても、最後までずっとソワソワしていました。残り2周になった時点でもう大丈夫だろう、楽しめそうだと思ったところでディスプレイに『No fuel』って出て、「ヤベェな」と(苦笑)」
「寿一監督からは『ガソリン平気だからプッシュして良いよ』って言われてたんですけど、その文字が出てきたので焦りました。ファイナルラップの最終コーナーを立ち上がったところでクルマがブスブス言い始めて、最後は本当にガス欠のままゴールしました。パッシングとかしながら、やったぞというところを見せつつゴールしたかったんですけど、実際は『ガス欠! ガス欠!』って言いながらゴールしましたね」
「今シーズンはチーム体制がガラッと変わって、はじめは全然意思疎通が取れないなかでのスタートでしたが、そのなかで寿一監督がみんなが見るべき方向というのを整えてくれた。それぞれの課題もチームで共有しあいました。自分のダメなところをみんなの前でさらけ出すってすごい恥ずかしい気持ちにもなるけど、そういうところも寿一さんがしっかりフォローしてくれた」
「仮に誰かが出した課題がダメだとチームオーナーが判断しても『俺が言い訳してやるからなんでも言え』って言ってくれて、みんながどんどんレベルアップできたと思います。これだけ短い時間でここまでこれたのは寿一さんのおかげだと思っています」
「また、ピット作業もそうだし、今週に入ってからギリギリまでタイヤを選ばせてくれたブリヂストンさんにも感謝してる。TRDもクルマのセットアップで細かいところまで付き合ってくれて、そのすべてを優勝という形で終えられてよかったです。お客さんが入ってくれているなかで優勝できたのはすごく気持ちよかった」
「もてぎの段階でそろそろ結果出さないとチャンピオンの芽はもうないよって言われてたけど、今回勝てたことでランキングトップまで8ポイント差にまで詰めることができた。まだチャンピオンを目指せるところにきたことはチームみんなのモチベーションになると思うので、鈴鹿も楽しみです。次のレースもみんなで楽しめるように、みんなで盛り上げられるように頑張っていきたいと思います」
