更新日: 2020.10.30 15:44
#31 TOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GT 2020スーパーGT第6戦鈴鹿 レースレポート
apr Race Report
2020 AUTOBACS SUPER GT ROUND 6
鈴鹿サーキット
開催地:鈴鹿サーキット(三重県)/5.807km
10月24日(予選)天候:晴れ コースコンディション:ドライ 観客数:9500人
10月25日(決勝)天候:晴れ コースコンディション:ドライ 観客数:1万9000人
今季最上位の表彰台を目指して疾走するも、SCに希望を断たれ……
コロナ禍によって、大幅なスケジュール変更を強いられたスーパーGTは、今回も3週間のインターバルで鈴鹿サーキットに舞台を移し、第6戦『FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT300km RACE』を開催した。FRに改められた、TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV(ZVW52)で、aprは引き続き2台体制で挑み、『#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT』をコンビ2年目となる、嵯峨宏紀選手と中山友貴選手に託す。タイヤは信頼高きブリヂストンを使用する。
ここまでの5戦の結果は、まさに右肩上がり。前回の富士では5位入賞を果たすまでとなった。予選ではすでにポールポジションも、まさにここ鈴鹿で獲得しており、その後ウエイトが積まれても3番手、2番手につけており、その速さが決勝に結びつくのは時間の問題ではないだろうか。そのウエイトだが、33kgとまだまだ狙える数値にある。今後のレースはハンデ半減、ノーハンデとなるだけに、ライバルが最も厳しい状態の中、一気にポイント荒稼ぎといきたいところだ。
公式練習 10月24日(土)9:20〜10:55
10月になって2回目のスーパーGTは、走行開始となる公式練習の気温は18度、路面温度24度と、前回よりも下がって季節の深まりも感じさせた。今回も#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTには中山選手のドライブから始まり、ルーティンである『計測開始と同時にコースインし、すぐピットに戻る』を行なってから、最初のセットアップが進められた。
周回を重ねて間もなく中山選手は2分を切り、2回目のピット後にはセッションベストとなる1分58秒454をマークする。そこから先は普段以上に、決勝での安定感を重視したセットアップが行われていく。ラスト10分間のGT300専有走行を間近に控えたタイミングで、ようやく嵯峨選手が乗り込み、2分1秒442をベストに、2分1秒台でコンスタントに走行し続けていた。
公式練習の順位は14番手だった。その後、初めてFCY(フルコースイエロー)訓練が実施され、引き続き嵯峨選手がドライブ。FCYは2回テストされ、その合間に嵯峨選手は2分0秒765を記していた。
公式予選Q1 10月24日(土)14:18〜14:34
2グループに分けられたQ1に、#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTはBグループでの走行となり、今回も中山選手の担当となった。気温は20度、路面温度は28度と、公式練習より若干上がっていたものの、もちろん想定の範囲であった。
開始早々、S字でスピンが、さらにヘアピン先では停止した車両があり、赤旗で計測が中断されたが、中山選手はアタック前だったこともあって、タイヤを傷めずに済んだのは何より。むしろ一皮剥けたことで早々にアタックすることができ、マークした1分57秒034はBグループのトップタイムを記録。速さを見せつける結果となった。
公式予選Q2 10月24日(土)15:13〜15:23
Q1で赤旗が相次いだことにより、Q2は当初の予定より20分遅れでのスタートとなった。しかし、その間も集中力を保ち続けていた嵯峨選手は、焦ることなくウォームアップに専念。計測3周目からのアタックでは1分56秒926と、中山選手を上回るタイムをマークする。続けてのラストアタックでこそタイムアップならなかったものの、渾身の走りができたことに嵯峨選手も満足そう。
ただ、全体のアップ率が戦ったこともあって、#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは8番手から決勝レースに臨むこととなったが、選んでいた決勝重視のハードタイヤからすれば納得のポジションでもある。もちろん、決勝での激しい追い上げが期待される。
嵯峨宏紀選手
「今までの反省を踏まえて、予選より決勝重視のタイヤを選んでいたので、結果8番手でしたが、アタック自体はあれ以上出ないかな、という感じでした。正直、タイヤは硬いのを選んでいるので、温まりきらないまま行かざるを得ないという状況でしたから。この位置にいるのが正解なのか、決勝を走ってみないと分かりませんし、僕らJAF-GT はストレートが厳しいので。でも、自分たちを信じて決勝に臨みたいと思います」
中山友貴選手
「公式練習を走ってみた段階では、路面もできていないということもあって、あまりフィーリングが良くなかったんで、そのあたりを踏まえて予選に向けてサスペンションセットも変更して臨みました。走る前の心境として、けっこうギリギリな感じで。何とかタイム出したいと思っていたので、結果的にQ1トップで終われたのは良かったです。Q2の結果を見ると、他社のタイヤを履くライバルは我々よりソフトタイヤだったようですが、僕らはしっかりハード目のタイヤを履いて予選でタイムも出たから、決勝はしっかり戦えるんじゃないかと思っています」
金曽裕人監督
「仕上がりは上々です。予選は思っていた以上に、まわりのパフォーマンスが高かったけれど、それはタイヤ選択の違いだと思うんです。我々は淡々とコンスタントラップで走れるような状況を、このレースウイークはずっと作っているので、狙いどおりの展開になっています。知らぬ間に後ろから追い上げてきて、前にいるというレースをしてみたい。ロングランに強いクルマに仕上げてきたつもりなので、その成果を今回見てみたいと思っています。表彰台を目指し、いいところをお見せします」