スーパーGT ニュース

投稿日: 2020.11.29 23:00
更新日: 2020.11.30 11:27

ADVICS muta Racing INGING 2020スーパーGT第8戦富士 決勝レポート


スーパーGT | ADVICS muta Racing INGING 2020スーパーGT第8戦富士 決勝レポート

SUPER GT
第8戦
たかのこのホテル FUJI GT 300KM RACE

富士スピードウェイ
予選:11月29日
天候:曇り
コース状況:ドライ

決勝:3位

 2020年のSUPER GTシリーズ最終戦となる第8戦は、富士スピードウェイ(静岡県)で開催。やや雲の多い天候となったが、13時には300kmレースのフォーメーションラップがスタートした。GT300クラスの3番グリッドから阪口良平がスタートを担当。第6戦鈴鹿以来2度目となる表彰台を目指した。そして終盤には激しい表彰台争いが展開された。

 大勢のファンがスタンドやコースサイドに集まった最終戦。決勝レースを前に11時30分から20分間のウォームアップ走行が行われ、6番手のタイムをマークして決勝レースに期待を持たせた。決勝レースはこの時期らしい気温8℃、路面温度13℃というコンディションを考慮して、フォーメーションラップが3周にわたり行われたため、決勝レースは1周減算となった。

 13時8分、ついに最終戦の決勝レースがスタートし、阪口は危なげなく順位を守って周回した。トップの2台にはやや離されるも見える距離を保ち、序盤の5周目には4位以下を5秒以上も引き離して3位の単独走行を続けた。

 19周目から早めのピットインをする車両が現れ始めると、阪口は21周でピットイン。ここで小高に交代し、給油、タイヤを4本交換。メカニックも落ち着いた作業でミスなく小高をコースへ送り込んだ。

 小高は18位でコースに戻ると、他チームがピットインするごとに順位を上げ27周目には10位へ。30周目には9位ながら実質的な3位を走行していた。また2位の65号車とは9秒差だったが、65号車はタイヤ交換をしておらず、小高はより速いペースで65号車を追いかけた。

 38周で全車がピットインを済ませると、2位の65号車との差は7秒を切っていた。さらに50周目には3.4秒差まで追い上げていたが、後方から65号車とチャンピオン争いを繰り広げていた56号車が小高に接近していた。

 52周目の13コーナーで小高は無理をせず、56号車に抜かれたが、56号車が65号車を追い抜いた55周目のヘアピンで、65号車のインに飛び込んで再び3位に。その後は4位との差を引き離して60周でチェッカー。今季2度目の表彰台を獲得し、シリーズ順位もチームランキング8位まで上げることができた。

 チームにとって未知数のマザーシャシーの1年目でありましたが、無事に全戦完走の結果と2回の表彰台を獲得できました。これもご支援をいただくスポンサー各社とファンのみなさまの応援のおかげにほかありません。コロナの影響で変則的なシーズンとなり、サーキットでの応援に来ていただけないことなどご不便をお掛けしましたが、引き続き御支援のほどよろしくお願いいたします。

2020年スーパーGT第8戦富士 阪口良平と小高一斗(ADVICS muta MC86)
2020年スーパーGT第8戦富士 阪口良平と小高一斗(ADVICS muta MC86)

コメント
阪口良平

「スタート前は低い気温と路面温度を気にしていましたが、フォーメーションラップを3周したことでタイヤのグリップ感もあったので、スタートから前のバトルを見ながらついていけました。しかし(コース終盤の)セクター3でマシンの挙動が不安定になったことで前の2台には少しずつ離されましたが、最低限の差で一斗につなげることができました。マザーシャシーというのはメンテナンスが大変なクルマなのですが、全戦トラブルフリーで走らせてくれたインギングの力は本当にすごいと思いました。チームに感謝しています。最後も3位表彰台を獲得できて、良い形で報われたと思います」

小高一斗

「交代して思ったよりペースが上がらずタイヤ的には厳しかったです。タイヤ無交換で走っていた65号車はちょっとずつ見えていました。56号車に抜かれた頃は、スピンしてもおかしくないほどでコースにとどまるのがやっとという状態でした。それでも56号車が65号車を抜いたラップのヘアピンで65号車のインにうまく入ることができました。65号車を抜くチャンスは100Rからヘアピン、そしてあの周しかないと思っていました。(表彰台に立てる)3位と4位では天国と地獄ぐらいの差があると思いますから、最後の最後に富士の表彰台に立ててうれしいです。優勝はできませんでしたが、1年間良いチームで走らせてもらって良い経験ができて、楽しくレースができました」

田中耕太郎チーフエンジニア

「良かったですね。今日できるベストの結果かなと思います。こういう展開になるとは思っていました。クルマ自体は結構古い個体でしたが、毎回何かしらトラブルを出しながらも全戦完走で、表彰台にも2回上がれたしポールポジションも2回取ったし、割りと頑張ったのかなと思います。優勝はもっともっと努力しなければできないでしょう。つまり足りない部分があったと思います。GT300を初めてやりましたが、試行錯誤しながら楽しいシーズンでした。特に後半、だんだんと結果がついてくるようになって、鈴鹿と富士で表彰台に乗れましたし良かったと思います」

2020年スーパーGT第8戦富士 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗)
2020年スーパーGT第8戦富士 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗)
2020年スーパーGT第8戦富士 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗)
2020年スーパーGT第8戦富士 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗)


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