muta Racing INGING 2021スーパーGT第2戦富士 予選レポート
SUPER GT
第2戦
たかのこのホテル FUJI GT 500KM RACE
富士スピードウェイ
予選:5月3日
天候:晴れ
コース状況:ドライ
予選:5位
2021年SUPER GTシリーズ第2戦はゴールデンウィークの富士スピードウェイにおいて500kmレースとして開催。昨年は開幕が8月ですべてが300kmレースとして行われたため、新緑の時期に500kmレースが開催されるのは2年ぶりとなった。muta Racing INGINGは、昨年富士で2回ポールポジションを獲得した小高一斗を今回の第3ドライバーとして起用し、加藤寛規と阪口良平の3名で戦うこととした。
新緑も眩しい富士スピードウェイ。東京に近いサーキットということで、開催を待ちわびた多くのファンが前夜から入場ゲート前に並んだ。もちろん新型コロナ感染症の対策は取られ、入場者数は制限され検温チェックも実施されての開催となった。
公式予選の行われる5月3日は、朝から真っ青な空が広がり富士山が優美な姿を見せた。気温16℃、路面温度22℃というコンディションの9時5分から公式練習がスタート。まず加藤がコースインし、前回の岡山大会でのクラッシュから車両が直っているかの確認を済ませ、持ち込んだタイヤを履き比べた。
そして阪口に交代し、ユーズドのタイヤを履き替えてチェック。そしてこの車両を開幕前の富士公式テストだけしか乗っていない小高のマイレージを増やすためにさらにドライバー交代。そのままGT300の専有走行の時間帯では小高が1分36秒763で4番手となるタイムを叩き出した。
公式予選Q1は14時30分から10分間で行われた。GT300クラスはチームランキングによりA組15台とB組14台に分けられたが、我々は台数の多いA組に。この中でトップ8に入りQ2を目指す。Q1を担当したのは加藤で、3周をかけタイヤを温めると5周目に1分36秒104で2番手につけさらにアタックを続けたが次の周にハーフスピンを喫しこれで予選を終了。それでも無事Q2への進出を果たした。
Q2は15時23分から10分間で行われた。このセッションでは小高がステアリングを握ってコースイン。4周目に1分36秒233、5周目に1分36秒077へタイムアップして3番手となるも、その後2台に更新され5番手となった。小高はもう1周アタックを続けたがタイムアップはならずこれで決勝のグリッドが確定した。
明日の決勝は14時30分にスタート。長いレースとなるが、確実にポイントを獲得し表彰台を目指す。
■コメント
加藤寛規
「公式練習では岡山でクラッシュして修復したクルマの確認と2種類のタイヤを確認してあとはふたりに任せました。予選用のセッティングは小高選手に任せましたが、方向性は良かったと思います」
「一発のタイムは出ませんでしたが。ブリヂストンタイヤとロータスのマッチングも良くなっていますし、ドライバー3人でうまく話し合いができてますし、レースは結構いいところにいけるような気がしています」
「誰が乗っても似たようなタイムですし。今回一緒に戦う小高選手が乗りやすいクルマだと言ってくれて、それは僕らの自信にもつながっていますね」
阪口良平
「公式練習はユーズドのタイヤを履き比べてみましたがどちらも同じようなタイムが刻めました。オーバーステアだったのですが、その後セッティングを攻めすぎて予選はアンダーステアになったみたいです」
「それでも公式練習はブレーキのことなどいろんなことを試して、決勝にむけて良いデータも取れました。明日はドライバー3名だからできる作戦もあるでしょう」
「混雑した中で走るとストレートがそれほど速くないので苦労すると思いますが、単独で走ると結構良いところが出ます。特にセクター2のタイムは全体のベストに近いようなので、明日が楽しみです」
小高一斗
「オーバーステアだった公式練習からセッティングを変えてもらって予選ではアンダーステアになってしまいました。うまく合わせ込めなかったのはちょっと残念です」
「予選アタックでも3周続けて(1分)36秒台が出るけれど、35秒台には入りませんでした。今回自分がセッティングをやったことで、クルマやタイヤのデータも取れたでしょうし、多少はチームのサポートになったのかなと思います」
「決勝では強いクルマだと思いますし、ピックアップが付いても取れるということで不安はありません。結果には期待してもらって良いと思います」
渡邊信太郎チーフエンジニア
「朝はレギュラーのふたりにはクルマとタイヤのチェックをしてもらい、小高くんのマイレージを増やすことにしました。予選前にはフロントのスプリングを交換しましたが、うまく機能してくれたのではないかと思います」
「予選では路面温度も上がってグリップも良くなりましたね。Q2ではさらに路面温度が上がってアンダーが強く出てしまいました。うまくアジャストしてあげられたら良かったなというのが反省点です」
「明日は長いレースですし、ドライバーが3人いるのでいろんなオプションが選べます。楽しみにしてください」