更新日: 2021.05.07 17:50
#31 TOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GT 2021スーパーGT第2戦富士 レースレポート
決勝の前に行われる20分間のウォームアップは、今回もスタートを担当する中山選手から走り始めた。1分38秒829をマークした後、交代した嵯峨選手も1分38秒946を記録。決勝想定のタイムを、しっかりと刻んでいた。
スタート直前の気温は21度、路面温度は35度と、この時期としてはやや高めながら、想定どおり。2周目のフォーメーションラップの後、切られたスタートでは#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTの中山選手は、しっかりポジションをキープ。2周目に発生したアクシデントにより、セーフティカーが導入されるが、6周目のリスタートにおいて順位変動はなし。
直後に8番手を走行していた車両が早々にピットインしたこともあり、ひとつ順位を上げることとなる。15周目にも1台がピットに入るが、#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTの動きも早かった。
17周目には嵯峨選手と交代、その際タイヤは無交換。同じ頃にピットに入った車両より前に出ていたから、作戦としてはまず成功となり計算上7番手に浮上。その後、ライバルのピットストップのたび、嵯峨選手は順位を上げていき、35周目には計算上5番手に。
まだ序盤とはいえ、作戦も良く、ブリヂストンタイヤのパフォーマンスも高く上位を狙える順位でコンスタントに走行。
しかし、それから2周後の37周目、#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTが突如スローダウン! 足回りにトラブルを抱えたのが原因だ。何とかピットにたどり着くことができ、修復が行われるが、勝負権は完全に消失。復帰した時にはトップから12周もの遅れを取っていた。
復帰後の中山選手は、それでも完走目指して粘りの走りを見せていたものの73周目、ゴールまであと30分というタイミングでミッショントラブルに見舞われ、コカ・コーラコーナー手前でマシンを止めざるを得ず。それでもギリギリ完走扱いの28位となり、チームランキングの貴重な1ポイントを獲得することとなった。5月29~30日に鈴鹿サーキットで開催されるシリーズ第3戦での逆襲を期待したい。
■コメント
嵯峨宏紀
「トラブルが出てしまって、残念無念としか言いようがないです。僕のスティントはタイヤ無交換で、ロスを最小限にして、しばらく走って落ち着いた時にはBRZの真後ろに居たので、実質4番手か5番手にいたはずなのですが、その矢先にトラブルが起きてしまって万事休すという状況になってしまいました」
「それにしても、過去に事例のない珍しいトラブルでした。次の鈴鹿は、僕自身も得意ですし、中山選手も得意ですし、昨年ポールを獲ったサーキットなのでそろそろ流れを引き戻しますので、ご声援宜しくお願いいたします!」
中山友貴
「最初のスティントは何の問題もなく、嵯峨選手につなぐことができました。でも、その後に足回りのトラブルが出て、復帰した後のスティントでもシフト系のトラブルが発生してしまって……。ドライバー側ではコントロールできるものではなくて、残念です。何とか上位ポイントは獲りたいレースだったので、非常にもったいない、悔しいレースになってしまいました」
「ポイントが獲れるレースを、もうふたつも獲れずに終えているので、次の鈴鹿では何としても大量のポイントを獲りたいと思います!」
金曽裕人監督
「あのまま何事も起こらず行っていたら、普通に4位か5位ぐらいは獲れるレースだと思っていました。ところが、今まで初めてのサスペンショントラブルが出てしまいまいした」
「完走ポイントは獲ろう、データも欲しいからと、修理して復帰させたら、今度はシフト系が不調になって、皆さまに迷惑もかけるので止めました。完走ポイントの周まで行けたのは不幸中の幸いでした」
「正直、反省ばかりのダサいレースをお見せしてしまい申し訳ございません。部品管理も含め、見直さなければいけないところが結果に繋がった感じです。我々チームの強さはここからです。このままでは終わりません、次の鈴鹿を期待していてください」