muta Racing INGING　2021スーパーGT第4戦もてぎ　予選レポート

SUPER GT
第4戦
MOTEGI GT 300KM RACE

ツインリンクもてぎ
予選：7月17日
天候：晴れ
コース状況：ドライ

予選：17位

　2021年SUPER GTシリーズ3戦目となる第4戦は梅雨明けしたばかりのツインリンクもてぎにおいて300kmレースとして開催（第3戦鈴鹿は8月に順延開催）。例年もてぎラウンドは最終戦として開催されるが、今年はこの第4戦と11月の第7戦、2戦が開催される。ストップ＆ゴーのコースでエンジンパワー的にも厳しいこともあり、マザーシャシーはこのコースが得意ではないが、何とか予選で上位に食い込みたいところだ。

　前日に梅雨明けした関東甲信越地方は、午前中からいきなりの猛暑となった。東京には非常事態宣言が出されているが、もてぎには数は制限されたものの有観客とされた。スタンドにはGTレースの2カ月半ぶりの再開を待ったファンが朝早くから詰めかけた。

　9時20分からの公式練習は曇天で始まったが、すぐに雲は取れて真夏の太陽が顔を出し、気温も路面温度も急上昇。まずは阪口がコースインして車両のセッティングをチェック。ベストタイムは1分48秒800で上位につけた。さらに加藤へ交代し合計で50周以上を周回し、結果的にクラス7位とまずまずの位置につけることができた。また公式練習の後には、FCY（フルコースイエロー）のテストが実施された。

　公式予選Q1は14時15分から10分間で行われた。GT300クラスはチームランキングによりA組15台とB組14台に分けられたが、我々2号車は14台の出走するB組に区分。この中でトップ8に入りQ2を目指した。Q1を担当したのは阪口で、3周をかけタイヤを温めると4周目に1分49秒292で通過ギリギリの8番手につけたが、阪口のタイムを更新する車両があり10番手に順位を落とした。

阪口はさらにアタックを続け5周目に1分48秒962にタイムアップするも9番手にとどまり、これでセッションは終了。残念ながら0.049秒の僅差でQ2進出はならなかった。これで決勝のスターティンググリッドは17番手が確定した。

　明日の決勝は13時10分にスタート。予選日以上に暑くなるという予報が出ているが、ベテランの粘り強い走りで上位進出とポイント獲得を目指す。

加藤寛規

「予選がどういう状況だったのかは分かりませんが、あとちょっと（0.049秒差）だったので惜しかったですね。午前中の公式練習は燃料も少なくして走っていますし、タイヤもどんなものなのかとチェックしながらの走りでしたしあまり参考にはならなかったかもしれません。ここもてぎは抜けないサーキット。特にマザーシャシーにはきついコースなので、どう頑張るかを考えています。明日も気温は結構高そうなので、周囲がどれぐらい落ちてくるか分かりませんが、去年は結構順位を上げることができたし（最後尾スタートから13位ゴール）、今年も諦めずに頑張りたいと思っています」

阪口良平

「もてぎはストップ＆ゴーのコースですし、厳しい戦いになると思っていましたが、公式練習では順位を争えるようなところにいましたし、（予選2番手の）224号車スープラと一緒に走って速いところも遅いところも分かっていたのですが、予選の上がり幅がありませんでした。理由としては気温が上がって吸気温度が影響したのか分かりませんが、縦方向のトラクションが掛からなくなりました。ただブレーキは改善されたので、フロントに荷重を掛けられるようになりました。Q2の加藤さんにつなぐことができずすごく残念ですが、クルマの良いところを生かして変化量の少ないセットアップで、どこまで順位をあげられるかは分かりませんが、頑張ります」

渡邊信太郎チーフエンジニア

「もうちょっとでしたね。水温が高かったのでラジエターに入れる空気量を増やしたら空力的に変化が大きくなってスピードが出なくなってしまったという感じです。クルマのバランスはとても良いというドライバーからのコメントをもらっていますが、セクター1から3までは4〜5番手だったのに、最終セクションのセクター4でタイムが落ちてしまい驚いてしまいました。これからフルタンクに合わせてライドハイトの微調整だけで明日のレースに臨みます。まっすぐが遅い車両なので相当厳しいレースになると思いますが、周りも（路面温度が上がって）タイヤで苦しむでしょうし、頑張るしかないですね」