更新日: 2021.07.27 15:00
#31 TOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GT 2021スーパーGT第4戦もてぎ レースレポート
決勝レース(63周)7月18日(日)13:10〜
決勝レースのスタート進行開始と同時に行われる20分間のウォームアップは、スタートを担当する嵯峨選手からの走り出しとなった。それまで抱えていた問題の解消は1分50秒721をマークしていたことからも明らか。このタイムは全体の4番手にも相当した。15分ほど経過したところで中山選手とスイッチ。計測ラップはわずか2周だったが、1分52秒192を記録した。その決勝には、タイヤを改めてピットスタートで臨むこととなった。
嵯峨選手は5周目に1台を、8周目にまた1台、9周目にもう1台と順調にオーバーテイクを重ね24位まで浮上。そこでミニマムである周回の、20周目にドライバー交代を行うことに。当初、タイヤ無交換もオプションの作戦として準備されていたが、残り周回を考慮すると、中山選手の負担があまりに大きいため、4輪すべて交換することに。そのこともあり、中山選手のペースは良く、着実に順位を上げていった。
そして10位集団の後方まで追いつき、16位まで浮上していた40周目、ビクトリーコーナーでGT500クラスの車両に追突され、コースアウトしてしまう。幸い、すぐにコース復帰でき、マシンには大きなダメージはなかったものの、これでまた順位は20位までダウン。だが、諦めることなく最後まで走り続けた結果、18位という順位を得ることとなった。
もちろん納得のいく結果ではなかったが、決勝のコンスタントな走りからは、進むべき方向も見えてきた。次戦、鈴鹿大会からの巻き返しに期待して欲しい。
嵯峨宏紀選手
「予選でああいう状態になってしまったので、戦略的な意味も含めてピットスタートを選択したんですが、前に追いつくのに時間がかかってしまったのと、路面温度が上がり過ぎたことで、タイヤ無交換も視野に入れていたが無理はできなかったです。今回ここまで苦戦を強いられた原因ははっきりしているんですけど、何をしたら改善されるか、果たしてできるかは、まだまだ試行錯誤しながら見えていない状況ですが良い状況を作るしかない、という感じです」
中山友貴選手
「今回は走り出しからつまずいてしまって、予選最後尾になってしまったんですが、もてぎというサーキットでは順位を挽回するのはかなり厳しいので、積極的な戦略を採ったことをうまく活かせなかったのが、今回の苦戦の原因だと思います。あらためて今回、問題点というのが浮き彫りにできたので、しっかり改善できるように、チームと前向きに進めます」
金曽裕人監督
「いろんな開発項目があり、難題が多くても やりがいはあります。ピットスタートにして、選んだタイヤは硬めで、レース後のタイヤを見ると無交換もできそうでしたが、僕が慎重になり過ぎてタイヤ交換したのも消極的だったと思います。順位的には胸は張れませんが、今日の決勝でまた新しい課題も見つけることができました」
「ハイパフォーマンスなブリヂストンタイヤのいいところを使って、驚異的なスピードで走らせたいけれど、まだ発展途上で超えなければならない壁はあります。その結果が見えてきたときには、今後の環境を取り巻くクルマ社会に、いろんな転用が効くような気がしています。短期に、各問題をクリア致しますので、残り5戦に期待ください!!」