K-tunes Racing 2021スーパーGT第3戦鈴鹿 予選レポート
SUPER GT 2021 第3戦予選 鈴鹿
公式練習からの良い流れを活かせずブレーキトラブルでノータイムに
5月開催予定だった第3戦鈴鹿が8月にスライドしたAUTOBACS SUPER GT 2021シリーズ。真夏の鈴鹿サーキットといえば、鈴鹿1000kmや鈴鹿8耐など、歴史に残る名レースが繰り広げられてきました。今回の鈴鹿も暑いレースが予想されていましたが、前線の移動によってまるで梅雨のような天候に。雨混じりの難しいレースになるのか? それ以上のアクシデントが待っていました。今シーズンここまで全戦を戦ってきた平良響選手が、レースウィークに入って体調不良のために急遽欠場。その代役として白羽の矢が立ったのは、小高一斗選手でした。
スーパーフォーミュラへの参戦経験もある弱冠21歳の若手ドライバーは、阪口晴南選手や宮田莉朋選手などと戦ってきた強者。しかも幸いなことにスーパー耐久シリーズでLEXUS RC F GT3をドライブしており、マシンの習熟ても不安はありません。
RC F GT3が最も得意とする鈴鹿のコースだけに、低温のコンディションの中で、しっかりとタイヤのパフォーマンスを引き出すことができれば、良い結果につなげることができます。それは公式予選の直前、午前中の公式練習で確認することができました。タイムは全体の6番手。これは公式練習の最初のパートで新田守男選手が出したタイム。しかし、そこからセッティングを微調整することで、さらにタイムアップが狙えることが見えていました。果たして予選順位は?
予選Q1、K-tunes Racing 96号車はB組。狙うのはQ2進出、というよりも予選上位でのクリアです。そのステアリングを握るのは新田守男選手。気温、路面温度ともに30°Cに届かない、真夏とは思えない低温だけに、タイヤをしっかりとウォームアップさせる必要があります。予選開始と同時にコースイン! しかしすぐさま新田守男選手からブレーキの不調を訴える無線が入りました。
すぐにピットへと新田守男選手を呼び戻します。マシンを確認するとブレーキフルードが漏れていて、つまりブレーキの油圧を失っていたのです。これでは短い公式予選の中で修理することは不可能。結局アタックすることなく、ノータイムで予選を終えることになりました。
■コメント
新田守男選手
「走り出してすぐにブレーキに違和感があって、そのままピットに戻りました。マシンの感触は公式練習よりも良くなっていて、いい結果が残せそうだったので残念です。決勝レースはポイントを取りにいきたいと思います」
小高一斗選手
「公式練習のタイムから考えると、予選はトップ争いをするポテンシャルがあったと思います。そういう意味では本当に口惜しいですね。その口惜しさを晴らすことができるように、決勝レースで挽回したいと思います」