更新日: 2021.08.26 15:35
#30 TOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GT 2021スーパーGT第3戦鈴鹿 レースレポート
2021 AUTOBACS SUPER GT
ROUND 3 鈴鹿サーキット
開催地:鈴鹿サーキット(三重県)/5.807km
8月21日(予選)
天候:曇り
コースコンディション:ドライ
観客数:7000人
8月22日(決勝)
天候:晴れのち曇り一時雨
コースコンディション:ドライ
観客数:1万1500人
“リベンジ鈴鹿“に大成功! 地元で30号車のベストリザルト、6位入賞果たす
岡山国際サーキットでスケジュールどおりスタートしたスーパーGTではあったが、新型コロナウイルスが再び猛威を振るったことにより、シーズン中にも関わらず、本来5月末に行われるはずだった鈴鹿サーキットでの第3戦は、延期が決定。しかし、それから3カ月。ツインリンクもてぎの第4戦を挟みはしたものの、8月21〜22日に『FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE』として開催されることとなった。
今年もスーパーGTにaprは2台体制で挑み、『#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT』をドライブするのは永井宏明選手と織戸学選手。タイヤは信頼のヨコハマが使用される。
#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは、ついにトンネルから抜け出した。すでにスピードには高評価を得ていたが、序盤の2戦はどうにもツキに見放されていた感が。しかし、前回のもてぎでは、予選14番手から決勝レースをスタートし、織戸選手が周回を重ねるごと“猛者ども”相手に冴えた走りを見せ、入賞圏内にまでジャンプアップ。後半スティントを担当した永井選手がポジションを守り抜いて、昨年の第7戦もてぎ以来となる入賞を、しかも8位で果たすこととなった。
その結果、サクセスウエイトを9kg積むことになったが、まだまだどうして! 鈴鹿はホームコースで昨年も活躍が期待されながら、2戦ともに後続車両に撃墜されて悔しい思いをしていた。日程変更で前回からのインターバルは1カ月あまり、いい勢いも余韻も残した一戦で、引き続きの活躍が期待される。
公式練習 8月21日(土)9:00〜10:40
先週から、まるで梅雨が戻ってきたと思わせるほど全国的に大雨が続いていたものの、レースウイークが始まれば猛烈な暑さと強い日差しに見舞われるだろう、という予想は完全に覆されてしまう。搬入が行われた金曜日の朝まで雨は降り続いて、その後も季節外れとも言うべき低温となってしまう。それでいて湿度は高いのだから、さわやかなどという印象もまるでなかった。
土曜日の9時から行われた公式練習は、開始時の気温が26度で、路面温度は28度。湿度は82%にも達していた。天候が急変する可能性もあったから、開始と同時に織戸選手と#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTはコースイン。そのまま周回を重ねていく。持ち込みのセットが予選に対し、完璧に決まっていたことから、計測3周目には1分59秒043をマーク。その後すぐに永井選手と交代する。やがて永井選手も2分0秒513を記すまでに。
1時間ほど経過したところで、織戸選手が再び乗り込み、決勝セットの詰めが行われる。周回ごとタイムを詰めていき、やがて2分2秒958が記録されるまでとなる。仕上がりは順調だ。10番手で終えた公式練習の後には20分間のFCY(フルコースイエロー)テストも行われ、前半は織戸選手、後半は永井選手が走ってFCYへの対応も問題なし。予選、決勝レースに向けて準備は万端だ。
公式予選Q1 8月21日(土)14:30〜14:40
今回の予選Q1に#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTはAグループで走行し、引き続き織戸選手が担当。気温は27度、路面温度は31度に若干上がり、また鈴鹿は1周が長いことから、計測2周目からアタックを開始することとなった。しかし、タイヤ特性の違いからか、計測2周目にはまだウォームアップ中の車両も多く、完全なクリアを取りきれず。それでも1分58秒795をマークし、続けてのアタックもやはり行く手を阻まれる格好になり、1分58秒952とタイムを落としてしまう。それでも織戸選手はトップとコンマ5秒差の5番手につけ、Q1突破に成功。ここまで4戦中3回目となる、永井選手へのバトンリレーに成功した。
公式予選Q2 8月21日(土)15:23〜15:33
Q2担当の永井選手も、アタック開始は計測2周目から。しっかりとクリアラップが取れたこと、そして何より永井選手の自信に満ちた走りで、2分を切る1分59秒323をマークする。が、惜しまれるのは、もう1周アタックをかけたものの、アタック終了車両に完全に道を塞がれてしまったことだ。やむなく永井選手はアタックを終了。チェッカーを待たずピットに戻ってきた。
しかし、結果は9番手と、FRに改められてからの#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTにとって、過去最高となるポジションを獲得した。5列目からのスタートであれば、入賞はもちろんのこと、前回の8位を上回る結果が望まれるところ! 期待はどんどん高まっていった。
■予選後コメント
永井宏明選手
「クルマ的には素晴らしい仕上がりになっていたし、ヨコハマタイヤのパフォーマンスも高くそのおかげです。織戸選手も引っかかっていたようですが、上位でクリアし、いい流れを作ってもらえました。計測3周目に引っかかり、もう少し上には行けたかもですが、この順位にはすごく満足していますし、気持ちよく走れました。決勝も自信を持って臨めると思います。目指すは2戦連続の入賞です。抜きにくいサーキットですけど、前の方でレースができればいいなと思っています。今回は地元ですし、応援団も来てくれるのでいつも以上に頑張ります!!」
織戸学選手
「しっかりクリア取っていたのですが、みんなまだアタックしていなかったので、ちょっと引っかかっているんですよ。次の周も前にいたので。いいアタックはできなかったけど、とりあえずQ1は通れたので満足。クルマの仕上りはいいし、ヨコハマタイヤもすごく良かったよ! そして何より永井選手が、9番手というポジションを獲ってくれたので、決勝もこの調子で行きたいですね。頑張ります、最低でもポイントを獲りに行きますよ!」
金曽裕人監督
「最近、ヨコハマタイヤがすごく良くなっていて、それに合わせたクルマのパッケージも良くなって、織戸選手はもちろん、永井選手もすごく速くなって、セットアップも決まりました。全部が正しい方向に行ってくれているのは僕らにとって、非常に嬉しいことです。織戸選手も永井選手もアタック中に詰まっているから、まだ上に行けたんじゃないかな? でも、永井選手にとっては初のシングルグリッドですし、レースの内容としても面白くなるんじゃないでしょうか。去年は2戦ともにロケット弾にぶつけられているので、リベンジレースができるといいですし、たぶん結果はついてくると思っています!」