更新日: 2021.08.26 15:35
#30 TOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GT 2021スーパーGT第3戦鈴鹿 レースレポート
決勝レース(52周) 8月22日(日)14:40〜
日曜日になって、ようやく上空には雲の切れ間から強い日差しが注がれるようになり、気温は31度、路面温度は43度まで上昇して、本当の夏らしさが戻ってきた。決勝レースを前に行われた20分間のウォームアップには、今回もスタートを担当する織戸選手から#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTに乗り込むこととなった。
コンディションとのマッチングを確認しつつ、織戸選手は2分1秒478をマークした後、永井選手にバトンタッチ。そのままチェッカーが振られるまで走ってもらう予定だったのだが……。130Rで大クラッシュが発生! そのため、予定の周回数をこなせなかったものの、今回の永井選手なら心配なさそうだ。そのクラッシュによるマシン回収、コース改修のため、以降のスケジュールはすべて10分間遅らされることとなった。
織戸選手はスタートダッシュ良く、オープニングラップのうちにひとつ順位を上げて8番手に。なおも順位を上げるべく、前の車両に離れず周回を重ねていく。そんななか、5周目にトップを走っていたGT500クラスの車両がクラッシュ。FCY実施となるも、すぐにセーフティカー(SC)に切り替えられる。
約20分間、6周に及ぶ先導の後、リスタートが切られ、先行車両の後ろに張り付いていった織戸選手は、次の周のストレートでオーバーテイクに成功し、7番手に躍り出ると、今度は5番手を争うグループの背後につけることとなる。
この後、自力でのパスこそかなわなかったが、すでにミニマムの規定周回を超えていたこともあり、前を行く車両が次から次へとピットに入っていき、29周目には#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTが、暫定とはいえトップに浮上! そして31周目に永井選手に交代、タイヤも4本換えてコースに送り出す。
全車ドライバー交代を済ますと、#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは7番手。ポイント圏に入ったものの、これに留まらず。39周目にはポールポジションを獲得していた車両を永井選手は捕らえ、6番手に浮上したのだ。終盤は4番手を争う集団にも追いつき三つ巴のバトルを繰り返すまでに!
そして、そのままのポジションでゴールした#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは、上位となる、6位という結果を手にすることとなった。次回のSUGOのレースにはサクセスウエイト24kgを積んで臨むこととなるが、引き続きの活躍が期待できそうだ。
■決勝後コメント
永井宏明選手
「何もかもうまく噛み合って、いい結果が出せたと思います。織戸さんと同じタイヤに4本とも換えて、フレッシュな状態で走れたのも良かったですね。うまく機能していたと思います。ペースが良くて、うまく抜くことができ順位を上げることができました。その後もバトルができて、『あわよくば4位』とも思いながら走っていましたが、そう思えたのはかなり嬉しいです。ポイントもしっかり獲れましたし、これからもっとウエイトを積むことになりますが、次のSUGOも頑張ります!」
織戸学選手
「良かったです。僕のスティントも順調でしたが、何より永井選手がしっかり走りきってくれたのが、いちばん嬉しいですね。今の僕らの実力でもぎ取った6位なので、これからももっと頑張ります。もちろん、もっと上を目指します。ヨコハマタイヤもすごく良かったですよ!」
金曽裕人監督
「去年のリベンジレースは果たせました。4位も狙えたと思いますが、後はせっかくのポイントを獲りたいというのと、リスク背負うのをやめたというだけで。永井選手自身も『行けたはずだけど』と、悔やんでいましたけど、もう十分です(笑)。最高の結果も出ているし、地元の三重県のレースで、このような結果が出たのはドライバーも含め、チームとして全体的なパフォーマンスアップの証拠になったと思います。何より、完全なプロスポーツの世界で遜色なく戦えた永井選手がこのレースのMVPです」
「佐橋エンジニアの頑張りもあり、速さと安定感あるセットアップでアベレージも良かったし、ヨコハマタイヤも非常に良かったしチームワークも完璧。点数つけるとしては100点以上つけたいレースでした。織戸選手はさすがプロ、そして永井選手はさらに進化しますので、残り4戦もご期待ください」