更新日: 2021.08.26 15:36
#31 TOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GT 2021スーパーGT第3戦鈴鹿 レースレポート
決勝レース(52周) 8月22日(日)14:40〜
決勝レース前に行われる20分間のウォームアップは、中山選手から走行を開始。まずはアウト〜インを行って、中山選手は2周走行して2分5秒165を記録して、嵯峨選手と交代する。しかし、それから間もなく130Rで大クラッシュが発生し、赤旗が出されて終了となり、結局、嵯峨選手は1周もできずじまいだった。なお、このクラッシュによる車両回収、コース改修のため、以降の進行はすべて10分遅れとされた。
今回もスタートドライバーを務めたのは嵯峨選手。オープニングラップのうちにひとつ順位を上げ、23番手となった#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは、先行する車両のペナルティもあって、さらにひとつ順位を上げる。そんななか、5周目のシケインで、総合トップを走る車両がクラッシュ。6周、約20分間SCが導入される。リスタートから6周後の16周目、早くも#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTはピットイン。中山選手に交代するとともに、よりハードなタイヤに4本とも交換する。
この間にほぼ最後尾に退くも、24周目に1台を抜き、そして全車ドライバー交代を済ませると、中山選手は24番手に。しばらく単独での走行が続くなか、ゴール間際には前を行く車両にも手が届きかけたが、逆転するまでには至らず24位でチェッカーを受けることとなった。
次回のレースはスポーツランドSUGOで、9月11〜12日に開催される。なかなかトンネルを抜け出せずにいる#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTだが、後半戦はきっかけを見出して、飛躍を遂げることを期待したい。
■決勝後コメント
嵯峨宏紀選手
「ちょっと遅過ぎましたね、ペースが。まるで戦える状態ではありませんでした。現状の規則はハイブリッドのパフォーマンスと重量の関係がアンバランスでハイブリッドに対して非常に厳しい値であり戦闘力は驚くほどなかったです。何が要因なのかも分かっているのですが、専門分野のみなさまに解析してもらって、次のレースに向けて、またしっかりテストして、という状況だと思います」
中山友貴選手
「思ったようなペースでまったく走れませんでした。今シーズン入ってから、性能調整分でパワーウエイトレシオが変わったり、リストリクターサイズが小さくなったりした部分をハイブリッドには頼れず単純にパフォーマンスダウンをどうしても補えない状況。この間、細かく分析し、少しは明確になっているので、どうやって解決していくかが重要。それにしても、すごくしんどいレースになりましたね。次のSUGOみたいな減速Gがあまり出ないコースは、クルマとして得意だと思うので、もう少しクルマを見直して、少しでもいい結果を残せるように頑張りたいと思います」
金曽裕人監督
「走るたびに本当にいろんなシステム的の実験をやったり、難題を解決したりと試行錯誤の連続です。国内唯一のハイブリッドを搭載している難しさがまだまだあって。エンジンだけで走らないレーシングカーの未来を今、詰めている最中だから、それを一個一個、科学しているというのが現状で、歯がゆい部分ではあるんです」
「ただ、間違いなくそれがいろんなテクノロジーにつながっていくはずだから、今回見出したもの、原因が何か、これをこうしたら、もっと未来の自動車社会に貢献できるんじゃないか、ってところが見えただけでも収穫の多いレースでした」
「本音は、早く結果出したいですけど、それを31号車の使命として全力を尽くし、未来を開拓し続けたいと思います。」