更新日: 2021.09.12 22:55
muta Racing INGING 2021スーパーGT第5戦SUGO 決勝レポート
SUPER GT
第5戦
SUGO GT 300KM RACE
スポーツランドSUGO
決勝:9月12日
天候:晴れ
コース状況:ドライ
決勝:16位
2021年SUPER GTシリーズ第5戦は、よく晴れ渡ったスポーツランドSUGOにおいて開催。観客を5,000人に絞ったものの、スタンドやイベント広場は多くのファンの楽しむ姿が見られた。69kgのサクセスウェイトを積むmuta Racing Lotus MCは前日の予選で28台中25番手とかなり後方からのスタートで、苦しいレースが予想された。コース幅が狭く例年何かが起きるレースであるため、とにかく最後まで走りきることが重要となる。
前日の曇は消え朝から青空となったSUGOには、朝早くから大勢のファンが駆けつけてシャトルバスを待つ列も長くなった。大会関係者と動線を分けるため、ピットビューイングも行われないが、熱心なファンは応援の旗を持ち、思い思いに好きなチームの車両に旗や手を振った。
晴れ、ドライ、気温28℃、路面温度44℃と前日とは大きく異なるコンディションの13時30分にフォーメーションラップがスタートした。2周予定のフォーメーションは隊列が整わないために1周追加され、決勝の周回数を1周減らすことで83周のレースが13時37分に開始となった。
スタートを担当した加藤は、オープニングラップで順位をひとつ落とすものの、11周目には9号車フェラーリを抜き順位を元に戻した。レースの1/3を経過した27周目から早めのピットインをする車両が現れ始め、加藤はじわじわと順位を上げていった。さらに33周目には6号車アウディをかわしたが、25号車ポルシェに引っかかり抜きあぐねる状態となった。さらにピット作業を済ませたトップの車両が後方に近づいていた。
40周で暫定的な順位を7番手まで上げた加藤がピットイン。ここで給油、タイヤ交換を済ませ交代した阪口がコースへ。45周目に最終コーナーで火災を起こした車両がありセーフティカー(SC)が導入となった。前後の車両との距離は詰まったが、この時点でトップとは周回遅れになっており、上位進出は既にできない状態。
しかし阪口のペースは単独で走行している間は悪くなく、また追いついた車両を一台ずつかわし、終盤には18位へ、さらにファイナルラップでずっと引っかかっていた車両をパスして17位でゴールした。正式結果ではペナルティで降格した車両が上位にあったため、順位は一つ繰り上がり16位にランクされることになった。
加藤寛規
「昨日に比べて路面温度も上がりレースペースも上がりましたが、前を抜くまでにはいたらないという走りでした。並びかけるまではいけますが、ストレートで引き離されるので非常に苦しいレースになってしまいました。ロータスが本来持っているパフォーマンスを見せられずに終わってしまったので本当に悔しいレースになりました。ただ直さないといけない点と、その中から次のオートポリスに向けての課題も少し見えたので、そこを修正して臨みます。ロータスはオートポリスとは非常に相性が良いので、そこでもう一発勝負したいと思います」
阪口良平
「加藤さんの時と同じ車両に引っかかりそこでロスをしてしまいました。何とか1台1台抜いて走りましたが、トップからはラップダウンにされていたので無理はせず走りました。タイヤとブレーキのパフォーマンスは素晴らしく、不安定な動きはありませんでした。そして最終ラップにずっと抑えられていたクルマを抜きました。攻めることのできるレースでしたし、決勝のラップタイムを見ててもそんなに悪くないし、良いデータが取れたのではないかと思います。次のオートポリスでは周囲も重いままですし、しっかりポイントを取って残り2戦を戦いたいと思います」
渡邊信太郎チーフエンジニア
「阪口選手のべストラップは全体の9番目ぐらいと速かったのですが、ここでは抜けません。予選順位が後ろだったのが大きかったですね。せめて10番目前後でスタートしていれば、違った結果になったのだと思います。加藤選手の時は満タンで車両が重かったのですが、遅いクルマに引っかかっちゃうと1周3〜4秒も遅くなっちゃいました。そこで阪口選手に交代してもらったのですが、気温も下がりクルマも軽くなりタイムが良くなりました。次のオートポリスもウェイトが辛いのは変わらないですが、ストレートの手前にテクニカルなコーナーがあるのでそこをうまく抜けられるように仕上げれば活路を見いだせると思います」