■GT300
高木真一/佐藤蓮(ARTA NSX GT3/BS)が今季2度目の表彰台、最上位2位フィニッシュを果たす

 新型コロナウイルス感染の影響で2年ぶりの開催となる今回のスポーツランドSUGO。ブリヂストンユーザー大半のサクセスウエイトが重く、苦しい展開となった。その中で高木真一/佐藤蓮(ARTA NSX GT3/BS)が5番手グリッドから順調に順位アップ。2位フィニッシュを果たした。

予選

 今回もGT300クラスの予選は2グループに分けて行われた。ランキング奇数と偶数グループに分かれてQ1を行い上位8台がQ2に進出した。ランキング上位に位置しているブリヂストンユーザーは、当然のことながらサクセスウエイトが嵩んで苦しい展開となっていた。そのなかでも45キロのサクセスウエイトを搭載しながら高木真一/佐藤蓮(ARTA NSX GT3/BS)が練習走行から2番手タイムを叩き出して好調、期待が掛かっていた。

 Q1Aグループの高木/佐藤組はコースイン早々にブレーキシステムに不具合があってピットイン。残り時間5分を切って再アタックし4番手でQ1を突破した。Q2になって上位陣が一気にタイムアップする中で高木/佐藤組は5位。ほかのブリヂストンユーザーでQ2に進出した嵯峨宏紀/中山友貴(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT/BS)が13番手から決勝に臨む。ポールポジションは今季3度目、井口卓人/山内英輝(SUBARU BRZ R&D SPORT/DL)。

2021スーパーGT第5戦SUGO TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)
2021スーパーGT第5戦SUGO TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)

決勝

 快晴の決勝日。気温上昇とともに路面温度も45度を超えていた。高木/佐藤組はスタート直後にひとつ、そして2周目にも順位アップして3位へ。20周目のストレートでさらに順位アップを果たして2位に浮上した。トップの井口/山内組との差を詰めつつ35周してピットイン。高木から佐藤へドライバー交代。クラスの全車がピットインを済ませた時点で2位を堅持してそのままゴール。今季最高位を獲得した。

 ランキング3位でサクセスウエイト75キロの蒲生尚弥/菅波冬悟(LEON PYRAMID AMG/BS)、ランキング6位でサクセスウエイト69キロの加藤寛規/阪口良平(muta Racing Lotus MC/BS)、ランキング8位でサクセスウエイト66キロの吉田広樹/川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT/BS)等は軒並み重いウエイトのために苦しい展開を強いられていたが、作戦を駆使して順位アップを狙っていた。

 しかし、蒲生/菅波組、吉田/川合組はピットイン前にセーフティカーがコースインしてピットインのタイミングを逃してしまい順位を下げてしまった。ブリヂストンユーザーの2番手として嵯峨/中山組が13位フィニッシュを果たした。優勝はポールポジションからスタートした井口/山内組で今季初勝利。

2021スーパーGT第5戦SUGO ARTA NSX GT3(高木真一/佐藤蓮)
2021スーパーGT第5戦SUGO ARTA NSX GT3(高木真一/佐藤蓮)

ドライバーのコメント
高木真一選手

「今回菅生への持ち込みセットアップから良かったです。決勝前のウォームアップも調子良くタイヤ選択という意味では非常に難しいところもありましたが、僕達の選んだブリヂストンのソフトタイヤはグリップの落ち込みが少なくて安定したペースで走り続けられたのが良かったと思います。後半は硬めのタイヤで(佐藤)蓮に行ってもらいましたが、路面温度が下がって、パフォーマンスを発揮するのが難しくて蓮は苦労したと思いますが、スバルが速かったというのもありましたけど、もしかしたらもうちょっと何かできたかも知れないので、チェックして次に向けて準備したいです」

佐藤蓮選手

「前半は高木さんがどんどん順位を上げてくれて、2番手でつないでくれました。ボクの後半スティントのタイヤはコンディションの変化、ガソリンが重い状態でコントロールが難しかったので、ちょっと苦労しました。タイヤがパフォーマンスを発揮して、ペースを回復するまでにトップと差をつけられてしまったので、それが勝てなかった理由かも知れません。そういったところを次戦以降に分析して優勝に向けて頑張っていきたいです」

ブリヂストン MSタイヤ開発マネージャー:山本貴彦のコメント

「今回の菅生と第6戦のオートポリスは、サクセスウエイトの点ではブリヂストンユーザーの大半が上位ランカー、つまり重いウエイトを搭載しているので苦しい展開が予想されていましたが、その中でARTAが練習走行から安定した速さを発揮していただきました。加藤/阪口組はウエイト感度が大きいようで特に苦戦を強いられていました。また、蒲生/菅波組、吉田/川合組は作戦が裏目となってピットインのタイミングでセーフティカーが導入されてそこまでの順位アップの努力が失われてしまい残念でした」

2021スーパーGT第5戦SUGO 佐藤蓮/高木真一(ARTA NSX GT3)
2021スーパーGT第5戦SUGO 佐藤蓮/高木真一(ARTA NSX GT3)

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