muta Racing INGING 2021スーパーGT第6戦オートポリス 決勝レポート
SUPER GT
第6戦
AUTOPOLIS GT 300KM RACE
オートポリス
決勝:10月24日
天候:曇り
コース状況:ドライ
決勝:18位
2021年SUPER GTシリーズ第6戦は、曇天のオートポリスにおいて開催。2年ぶりのSUPER GTレースということもあり、数は絞ったものの大勢のファンが朝早くからサーキットに詰めかけた。muta Racing Lotus MCは8番手スタートということもあり、レース展開によっては上位入賞も期待された。
今回はチーム関係者とファンの動線を分け、ピットビューイングも回数を分けて開催。コースサイドに車を置いてバーベキューを楽しんだりするファンの姿も数多く見受けられた。
決勝前に20分間行われたウォームアップ走行では、トップと0秒158差の4番手タイムで、決勝レースでは追い上げが期待された。
曇天ながら時おり日も差すような天候で気温は14℃、路面温度は19℃と前日の予選日よりやや低め。しかし風は前日より冷たくはない。13時36分、2周のフォーメーションラップの後にスタートが切られた。
スタートを担当した加藤は混乱するオープニングラップで無理なバトルを避け順位をひとつ落とすが、4周目には18号車NSXを抜き返して順位を戻した。8周目の第2ヘアピンで後続の車両が激しいクラッシュを起こし、これでFCY(フルコースイエロー)となり2分後にはセーフティカー(SC)が導入された。
隊列が組み直され15周完了でリスタート。しかし17周目の3コーナーで後続の2台の車両が接触し1台がクラッシュ。これでパーツが散乱し、この日2度目のSC導入となった。14分間のSCランは23周完了でリスタート。ここでレースは1/3が経過していたこともあり、ルーティーンピットインをする車両が出てきた。
26周目、加藤は6位のポジションでピットインして阪口に交代。タイヤ交換、給油を済ませピットアウトしようとするがスターターが回らずエンジンが掛からない。メインスイッチを何度か切り電源を入れ直してようやくエンジンが掛かったが大きくタイムをロスし、阪口がコースに戻ると27位に順位を落とすことになり、勝負権を失った。
それでも阪口は粘り強く最後まで走り、18位まで順位を上げてゴール。ドライバーズポイントは得られなかったが、完走したことで貴重なチームポイントを追加し、多くのデータを収集した。
■コメント
加藤寛規
「ピットインして交代する時になかなかエンジンが掛かりませんでした。僕のスティントではスタート直後からもそうでしたが、セーフティカーが2回出てタイヤが冷えたこともあり(タイヤがタイヤかすを拾う)ピックアップがひどかったですね。ピットインのタイミングはとても良かったと思うのですが、残念な結果です。何とかポイントを取れる範囲で走っていたので、良いレースができると思っていました。それを期待していたのですがしょうがないです。次頑張ります」
阪口良平
「セル(モーターのスイッチ)を押してもうんともすんとも言わないし、3回ぐらいメイン(スイッチ)を落として何とか掛かりました。GT500にラインを譲る際にリヤタイヤにピックアップがつくことはこれまで経験していましたが、今回は譲ってもいないのに勝手についてくるということは今までなかったことでした。ロータスはトラクションが良いクルマなのにそれが掛からないのでストレートも遅かったですね。辛い状況でしたがあきらめず走りデータが取れました。ポイントが取れたレースだと思うのですごく残念です」
渡邊信太郎チーフエンジニア
「今まで起きたことのない電気系トラブルなので、クルマが帰ってきたら原因を調べます。ピットインはセーフティカー2回目の後で、みんな詰まった状態でしたので、30秒近く止まってしまってはとても挽回できませんでした。トラブルがなければポイントは取れたと思います。でも収穫もたくさんありました。新しく試していることの効果が一通り見ることができましたし、新しいタイヤの種類も確認できました。今回多くのデータを取れたことで、この評価は今後につながると思います。残り2戦頑張ります」