日曜日のもてぎも、引き続き好天に恵まれた。決勝に先駆けて行われたウォームアップでは、スタートを担当する織戸選手からの走行となり、まずは1分51秒434をマーク。8分ほど経過したところで永井選手と交代し、コンスタントに周回を重ね、1分51秒224をここでのベストタイムとしていた。
そして迎えた決勝レース。スタートダッシュ良く、織戸選手はオープニングラップのうちにひとつ順位を上げて15番手でレースを発進。2番手を走行していた車両がリタイアしたため、6周目にはひとつ順位を上げる。その後、2度のFCY提示があるも、後方でのアクシデントということもあり、『#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT』はポジションキープで、その後も周回を重ねつつ、23周目にはずっと連なって走行していた車両を抜くことにも成功する。
その頃からピットに入る車両が相次ぐ中、織戸選手はなおもコースにステイ。ほぼ折り返しの31周目に予定どおり永井選手と交代する。全車ドライバー交代を済ませた時の「#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT」は19番手。それから間もなくしてバトルモードに突入するのだが、前を行くのは本山哲選手で、後ろを行くのは荒聖治選手。
荒選手にはかわされてしまうも、逆に本山選手を46周目に抜き去る得難い経験は、きっと今後の永井選手にとって大きな糧となることだろう。52周目と58周目にオーバーテイクを重ねた結果、『#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT』は16位でフィニッシュ。惜しくも入賞は果たせなかったが、多くの収穫を得たレースともなっていた。
残す戦いは、もう最終戦だけとなった。富士スピードウェイを舞台に11月27〜28日に開催される一戦は、全車ノーウェイトでの戦い。集大成のレースとなることが期待される。
■決勝後コメント
永井宏明選手
「マシンバランスは悪くは無かったのですが、想定以上に路面温度が上昇し、選んだタイヤがもう少し違うレンジだったら結果は変わってました。天候だけは仕方がない要素で、読みが外れた感も否めないのですが、トップドライバーとのバトルは本当に気持ちよかったですし自信にも繋がりました。最終戦の富士は僕も得意ですし、PHVとのラストレースにもなりますので全力を尽くします。ご期待ください!!」
織戸学選手
「できれば10位以内でチェッカーを受けたかったのですが、今日のコンディションの中ではベストレースだったかと思います。最終戦の富士は最高速勝負的なところもあるので1km/hでも延びるセットをエンジニアと考えポイントを獲り、チームとしてPHVとして有終の美を飾りたいです」
金曽裕人監督
「作戦的にまだやりようがあったかもしれませんが、基本的にクルマとタイヤのバランスの進化過程がまだあるかな、という感じではありました。でも、ベストレースだったと思います。アベレージ的にもそれなりにしっかり走れました」
「少し探りながらまだやっているところがあったのは反省で、事前にここでテストをやっているわけではなかったので、分からないことがちょっと多かったです。最終戦の富士は、我々のホームコースですし、最も得意とするコースです。しっかり結果を残してシーズンを締めたいと思います」
