muta Racing INGING プレスリリース

SUPER GT 第6戦
SUGO GT 300km RACE

スポーツランドSUGO
決勝:9月18日
天候:曇り〜雨〜曇り
コース状況:ドライ〜ウェット〜ドライ

決勝:1位

 2022年スーパーGTシリーズ第6戦はスポーツランドSUGOにおいて300kmレースとして開催。決勝日の9月18日、朝のうちは晴れ間もあったが次第に雲が増え、車両がコースインするころにはポツポツと雨が落ちた。この雨はすぐに止んだが、決勝が始まるころには南側から黒い雲が増え、決勝中にはとうとう雨が降り出した。

 決勝日は12時40分から20分間のウォームアップ走行が行われ、加藤から堤に交代して車両の動きを確認。このセッションはトップから0秒565差の4番手で、決勝での追い上げに期待がかかった。

 気温27度、路面温度33度でやや蒸し暑い14時にパレードラップがスタート。フォーメーションラップを消化し14時5分にスタートが切られた。狭いコースに気をつけながら加藤寛規が順位を守り3コーナーを抜けた直後、後続車両の接触があり1台がコースアウトしてクラッシュ。これでいきなり1周目にセーフティカー(SC)が導入された。3周完了の時点でレースはリスタート。4周目にひとつポジションを下げたが、7台による11番手争いのグループからなかなか順位を上げられない走りが続くことになった。

 10周を過ぎると雨がポツポツと落ちてきて14周でトップの車両を含め10台ほどの車両がタイヤ交換のためにピットイン。加藤もこのタイミングでピットインしてレインタイヤに交換し、燃料補給を済ませて20番手で再びコースへ戻った。雨の量は減らず、その後もピットインをしたりコースアウトを喫する車両があり、加藤は18周目には15番手へ。スリックタイヤを履いたままの車両も多く、加藤は27周目には一気に6番手まで順位を上げ、29周目には3番手、30周目には2番手まで大きく順位を上げることになった。

 トップを走る55号車NSXと21秒あった差は34周目には10秒差まで縮まり、55号車NSXがピットインをすると36周目にはついにトップに立った。この時点で2番手に対して40秒もの大量リードがあり、さらに加藤はその差を広げる走りを見せた。40周時点では雨は止み、コースも一部が乾いてくるようになり、レインタイヤからスリックタイヤに交換する車両も出てきた。加藤はレースの2/3近くになった49周目、2番手に1分もの差をつけピットイン。ここで堤に交代し、メカニックも迅速でミスのない29秒の作業でスリックタイヤに交換し給油を済ませた。

 堤はトップを守ったままコースへ戻った。2番手との差は30秒ほどあり、さらに堤の方がラップタイムが速いため、2番手との差は徐々に開いていった。さらに58周目には1分21秒214のべストラップを刻み、翌周には1分20秒866へタイムアップして後続との差を広げていった。2番手との差が45秒まで開いた64周目あたりでは再び雨が降り出したが、堤のペースは大きく落ちることはなく、78周でトップチェッカー。チームとしては昨年のもてぎ以来、新コンビとしては初優勝、GR86 GTの初優勝も飾るレースとなった。

 次の第7戦は2週間後の10月1〜2日にオートポリスにおいて、300kmレースとして開催される。この勢いをもって次戦も連続表彰台を狙いたい。

2022スーパーGT第6戦SUGO muta Racing GR86 GT(加藤寛規/堤優威)
2022スーパーGT第6戦SUGO muta Racing GR86 GT(加藤寛規/堤優威)

加藤寛規

「言葉がありませんね。今年はテストが満足にできていないこともあり、このクルマに慣れずチームや堤選手に迷惑をかけてきましたが、毎レース手応えは感じていました。いろいろな開発をやっているクルマですが、ブレーキは自信を持って走れましたし、ブリヂストンのレインタイヤもすごく良かったです。チームのパッケージのすごさを改めて痛感しました。チームがフレキシブルに良い判断をして、適切な戦略を立ててくれた。それが勝因だったと思います。ホッとしました。とても良いチームですので、残り2戦は2回とも表彰台に上がりたいですね」

堤優威

「加藤選手からぶっちぎりのトップでバトンを渡してもらい、トップチェッカーを受けられたことにホッとしています。今年一年チームとして新しいクルマを1から開発して、ブレーキやタイヤもまだまだ分からないことがあったのですが、加藤さんのスティントで高いパフォーマンスを発揮してくれて、大きなアドバンテージを得たことで安心して走れました。これまで、どこかで表彰台に上がりたいなとは思っていたのですが、今回まさか優勝というかたちでそれが実現できてとてもうれしいです。残り2戦、少しでも前に行けるようチームで団結して戦いたいと思います」

渡邊信太郎チーフエンジニア

「レインコンディションでの加藤選手の走りが圧倒的に速かったからというのが一番の勝因でしょう。ハードのレインタイヤを選択したらそれがバッチリでした。優威選手に代わったときに履いたドライタイヤも良く、後半は流して走っているようでも後続を引き離していけました。あとやはりアドヴィックスブレーキのABSの制御も一緒にやっていて、この雨用のアジャストができてそれも大きな武器になったと思います。毎年1勝が目標なので今回はそれをクリアしました。ブリヂストンの初優勝もGR86 GTの初優勝も達成できましたし、そういう意味でも良かったと思います」

2022スーパーGT第6戦SUGO チェッカーフラッグを受ける堤優威のmuta Racing GR86 GTを迎える加藤寛規とチーム
2022スーパーGT第6戦SUGO チェッカーフラッグを受ける堤優威のmuta Racing GR86 GTを迎える加藤寛規とチーム

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