K2 R&D LEON RACING 2022スーパーGT第7戦オートポリス レースレポート
2022 AUTOBACS SUPER GT
Round.7 IN AUTOPOLIS 300km RACE
オートポリスで過去最高の結果、「今まででいちばん嬉しい3位」
公式練習
10/1(土) 9:20〜 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:21度 路面温度:28度
前回のSUGOでは、予選5番手から決勝では6位と、ひとつ順位を落とした格好ではあったが、激しかった天候変化への的確な対応がなければ、もっと順位を落としていた可能性もあった。その上で確実にポイントを積み重ねられただけに、第7戦の舞台オートポリスに、黒澤治樹監督率いるK2 R&D LEON RACINGは、並々ならぬ決意で臨んでいた。
シリーズ第7戦はサクセスウェイト半減のレースだが、それでもLEON PYRAMID AMGは33kgを搭載。公式練習では、蒲生尚弥選手が1分44秒409をマーク、順調にセットアップも進み、篠原選手へ交代。乗り込んで2周目には1分45秒856を記録し、あらためて好調ぶりをアピールした。終盤は再び蒲生選手が走行し、今度はロングがかけられる。その間、ほぼ1分47秒台で周回が重ねられた。また、蒲生選手がマークしたタイムを超える車両は無く、トップでセッションを終え、予選にも光明が見出されていた。
公式予選
10/1(土)Q1/15:00〜 Q2/15:53〜 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:25度 路面温度:42度
A組での走行となったLEON PYRAMID AMGでQ1に挑んだのは、今回も蒲生選手。ややハイペースでのウォームアップを行い、計測2周目からアタックを開始すると、最終コーナーでわずかに姿勢を乱しながらも1分44秒410をマークして、その時点のトップに立つ。引き続きのアタックでは1分44秒849に留まり、その間にタイムを伸ばしたチームもあったものの、4番手となってQ1突破に成功する。
蒲生選手からのインフォーメイションを受け、Q2に挑んだ篠原選手も同様に計測2周目からアタックを開始し、いきなり蒲生選手のタイムを上回る1分43秒716を叩き出す。結果、5番手を獲得し、決勝には好位置から臨むこととなった。
「本当に良かったです。今までオートポリスではいい思い出がなかったので、今回で吹き飛ばしたいと思います」と黒澤監督。
決勝レース
10/2(日)13:05〜 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:26度 路面温度:46度
オートポリスといえば、緑に囲まれたサーキットという印象が強く、決勝当日は好天に恵まれ、その緑がさらに映えていた。低い温度に悩まされた昨年のレースとは対照的となり、より一層そう感じさせたのだろう。あらためて見れば、グランドスタンドは超満員! ファンの熱気がやや離れたピットやパドックにも伝わるほどだった。
決勝レース前のウォームアップは篠原選手が、途中の赤旗中断を挟んで時間いっぱいまで走り、1分47秒746をマークして16番手につけただけでなく、コンスタントにタイムを刻んでいたことで、仕上がりの良さを公式練習の時の読みどおり強くアピールした。
スタートドライバーは篠原選手が担当し、オープニングラップでひとつポジションを上げて4番手に浮上。その後も前を行く車両に遅れることなく続いて、しっかりポジションをキープし続けていた。しばらくはこう着状態が続いたことから、黒澤監督は早めのピットストップを決意する。
規定周回を超えた21周目にLEON PYRAMID AMGをピットに呼び戻し、篠原選手から蒲生選手にスイッチ。これが功を奏して、早めに交代したチームの中で、“暫定3番手”に躍り出る。
あとは交代を遅らせたチームの動向次第ながら、全車ピットストップを終えてもポジションはしっかり守られ、3番手でレースを折り返す。一時は10秒近くあった2番手との差を、蒲生選手はじわりじわりと詰めていき、最後は1秒を切るまでとなったが、残念ながらそこでタイムアップ。あと1周あったら……とは思うが、3位でゴールし、開幕戦以来の表彰台に上ったことで、首の皮一枚とはいえチャンピオン獲得の可能性を最終戦に残すこととなった。
全車ノーハンデとなる、モビリティリゾートもてぎが舞台の最終戦は、11月5〜6日に開催される。約1か月のインターバルがあるだけに、しっかり準備を整えて臨むのは言うまでもない。
黒澤治樹監督
「オートポリスは今までいい成績を残せなかったサーキットで、それがようやく残せて良かったです。何よりスポンサーのPYRAMIDさんの近くのサーキットで成績が出せたのは、すごく嬉しいので、今まででいちばん嬉しい3位ですね。皆さんに長い間、応援していただいて、目の前で成績を出せるのと、出せないとでは違うから、それができて良かった。応援していただいた皆さんに感謝しています。チャンピオンの可能性もギリギリですけど残せました。可能性がある限り、僕らは諦めず戦って、勝って終わることだけを目指します」
蒲生尚弥選手
「自分たちの力を出しきれた、いいレースでした。みんな、ノーミスでレースができたので、本当に良かったです。チャンピオンの可能性も残りましたし、最終戦は過去に勝ったことのある相性の良いコースですし、チャンピオンが獲れても獲れなくても、今年最後のレースなので、全力を尽くすつもりです」
篠原拓朗選手
「自分のスティントをなんとかミスなく、こなせたので良かったです。自分たちが想定していたよりペースも良く、非常にいいレースができたと思います。久々の表彰台の上は、いい光景でした。最終戦もいいレースが出来るように頑張ります」