更新日: 2022.11.08 17:46
TOYOTA GAZOO Racing 2022スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート
6日(日)は快晴となり、気温16度路面温度27度のコンディション。午後1時に栃木県警の白バイとパトカーの先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て、63周で争われる決勝レースのスタートが切られました。
最前列2番手グリッドからスタートを切った国本の19号車は、1周目から抜きつ抜かれつのバトルを展開。後方では、11番手スタートの14号車大嶋が9番手へ、最後尾15番手スタートの36号車坪井も11番手へとジャンプアップを果たしました。
9周目には、前を走る車両の接触によるペナルティなどもあり、14号車は一気に5番手へとポジションアップ。
その後方では、周回遅れとなるGT300クラスの集団に追いついたGT500クラスの車両が接触し、多重クラッシュが発生。スピンした車両を避けきれず、中山雄一がドライブしていた39号車はこれに巻き込まれ、レースを終えることとなってしまいました。
このクラッシュによりフルコースイエロー、その後セーフティカーが導入。この間にストレート上では大クラッシュが発生し、長いセーフティカー走行となりました。
ほぼレースの3分の1を消化する20周を終えたところでセーフティカーが退去し、レースは再開。ドライバー交代が可能となる翌周から次々に各車がピットインしていきました。
早めにピットインする作戦を採った14号車は、素晴らしいピット作業にも助けられてポジションアップ。実質3番手でコースへと復帰すると、首位争いの集団に加わりました。
最後までピットインを遅らせていた坪井の36号車が37周を終えたところでピットイン、全車がピットを終えたところで、14号車が3番手、19号車が6番手。36号車は7番手で復帰。この時点で9番手につけていた宮田の37号車が終盤追い上げを見せ、39周目に8番手、50周目にはチームメイトの36号車アレジをパスして7番手へ。残り3周となった61周目には阪口晴南の19号車もかわして6番手へとポジションを上げました。
GRスープラ勢の最上位を走行する山下の14号車は、再三にわたって1秒以内の差で2番手の車両を追撃しましたが、逆転には至らず。3位でチェッカー。11番手スタートからの追い上げで開幕戦以来今季2度目の表彰台を獲得し、GRスープラ勢では最上位となる、ランキング5位でシーズンを終えることとなりました。
逆転タイトルの可能性を残した37号車も、14番手スタートから8ポジションアップの6位でフィニッシュ。19号車が7位、36号車が9位、38号車が10位に入り、後方グリッドからのスタートを余儀なくされたGRスープラ勢でしたが、大荒れとなった決勝では粘り強い追い上げで5台がポイント獲得を果たしました。
GT300クラスでは、序盤は大きな順位変動がない展開でしたが、GT500クラスの集団が追いついてきた9周目に永井宏明の30号車がスピンを喫し、避けきれなかった25号車らが突っ込む多重クラッシュが発生。フルコースイエローを経てセーフティカーが導入されました。このセーフティカーラン中には、中山友貴の31号車が、ストレート上で急減速した前車に追突し、2台は大破。ドライバーはともに無事でしたが、セーフティカー走行が10周近くに長引く波乱の展開となりました。
レース再開後、24周終了でピットインした52号車が、全車ピット義務を終えた時点で2番手へと浮上。前戦第7戦の優勝により、逆転可能範囲内のランキング5位で今大会に臨んだ川合(吉田は第2戦欠場のため川合のみ)の52号車は、ライバル勢のトラブルなどもあり、一気にチャンピオン争いに浮上しました。
GT300クラスは、一時そのままの順位でフィニッシュすれば52号車の川合を含む3台が同点という僅差の争いとなり、最後までバトルが繰り広げられましたが、52号車の吉田は3位でフィニッシュ。惜しくもチャンピオン獲得はなりませんでしたが、52号車は前戦に続き2戦連続の表彰台獲得で、川合がランキング4位、吉田がランキング5位となりました。ふたり合わせると100歳を超えるベテランコンビで今季に挑んだ96号車はレースを通してトップ10圏内での走行を続け、6位でフィニッシュ。今季8戦中6度目のポイント獲得を果たしました。
●ENEOS X PRIME GR Supra 14号車 ドライバー 大嶋和也
「最終戦もてぎ、なんとか11番手から3位まで追い上げてゴールすることができました。1年間応援ありがとうございました。前半の僕のスティントで、車のフィーリングが昨日から激変して非常に良くなっていたので、これは追い上げられるんじゃないかなと思っていましたが、展開にも恵まれて5位までポジションを上げられました」
「そこからピットのタイミングとかも上手くいって、(山下)健太がコースに戻ったときは3位に上がれたので、これは上手くいったら勝てるかなとも思ったんですが。とはいえ後半は健太が燃費もセーブしながら頑張ってくれて、3位でフィニッシュできたので良かったです」
●ENEOS X PRIME GR Supra 14号車 ドライバー 山下健太
「僕個人は順位を上げられたわけでもなかったんですが、大嶋先輩と、ピット作業が早かったおかげで、ピットを出て行った時点で12号車の後ろにつけられました。その時点で実質3番手につけており、走り出してすぐに車のフィーリングが良いなと感じながらトップ2台に追いついていく展開だったので、もしかしたら勝てるかも知れないなと思ったんですが、燃費との関係とか、他の車両の後ろにつくと自分のペースで走れないところもあって、3位で終わりました」
「それでも11番手スタートから3位フィニッシュというのを考えると、最後にいいレースができたと思います。来年に繋がるレースができて良かったです。1年間応援ありがとうございました」