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投稿日: 2022.11.07 09:49

muta Racing INGING 2022スーパーGT第8戦もてぎ 決勝レポート


スーパーGT | muta Racing INGING 2022スーパーGT第8戦もてぎ 決勝レポート

スーパーGT第8戦(最終戦)
MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL

モビリティリゾートもてぎ
予選:11月6日
天候:晴れ
コース状況:ドライ

決勝:12位

 2022年SUPER GTシリーズ第8戦(最終戦)の決勝レースは、11月6日にモビリティリゾートもてぎにおいて300kmレースとして開催。前日に続き好天に恵まれ、朝早くから2万6000人のファンがサーキットに詰めかけ、ゲート周辺が渋滞した。ウォームアップ走行の前には航空自衛隊松島基地のF-2B戦闘機が2機、サーキット上空をウエルカムフライトして会場を盛り上げた。

 決勝日は11時40分から20分間のウォームアップ走行が行われ、堤から加藤に交代し車両の動きを確認。このセッションはトップから1秒363差の11番手だった。

 気温16度、路面温度27度というコンディションの13時。栃木県警の白バイとパトカーの先導で300kmの決勝レースのパレードラップがスタートした。そして13時7分にグリーンランプが点灯してバトルがスタート。ステアリングを握ったのは堤で、オープニングラップで1台をかわして10番手へ。次の周でFIA GT3マシンである9号車フェラーリにかわされて順位を戻したが、これを追いかけて周回を続けた。

 9周目の3コーナー、堤の後方で多重クラッシュがありすぐさまFCYとなったが、アクシデントに遭った車両から液体が漏れており、この処理のためにセーフティカー(SC)導入となった。さらに14周目のストレートで追突事故があり2台が大破。このためSCランは30分近く続き、この間燃料補給やタイヤ交換を行うチームもあった。

 20周完了の13時58分にレースはリスタート。GT300クラスはレース距離の1/3を経過しておりピットインをする車両も出始め、上位陣がピットインするたびに堤は順位を上げ、25周目には4番手、26周目には3番手、35周目には2番手へ順位を上げ、37周でトップの9号車フェラーリと同時にピットイン。ここで加藤に交代した。

2022スーパーGT第8戦もてぎ muta Racing GR86 GT(加藤寛規/堤優威)
2022スーパーGT第8戦もてぎ muta Racing GR86 GT(加藤寛規/堤優威)

 今回のレースではドライバー交代時にタイヤ4本交換が義務付けられており、タイヤ無交換作戦は採れなかったが、メカニックの迅速な作業もあり暫定12番手でコースに戻ることができた。しかし満タン時のペースが鈍く、またFIA GT3車両の集団のなかに戻ったこともあり、苦しいレースに。

 さらに8番手争いのグループで10番手を走行しバトルをしているときに、タイヤがコースに落ちているタイヤかすを拾ってしまうピックアップの状態となり思うようにペースが上げられず。終盤は順位をふたつ落としたものの無事12位でチェッカーを受け、今季の最終戦を終えた。新車両で臨んだ今シーズンは試行錯誤が続いたが、そのなかで得られたものを活かし来シーズンはもっと強いチームになって帰ってきたい。

加藤寛規

「交代してコースに出て行ったところが集団のなかで、アウトラップで次々と抜かれてしまい、その後は10位あたりを抜きつ抜かれつという状態で、内容的には面白かったのですが、一回ピックアップになってからなかなかタイヤかすが取れなくて苦戦しました。その後少しは回復したのですが、完全には取れていなくて12位で終わりました」

「あとはGT300もGT500も鬼気迫るチャンピオン争いだったので、その邪魔にならないよう気をつけて走りました。良かった部分や直さないといけない部分は僕も堤選手も同じ意見なので、それが来シーズンに向け良くなればいいなと思っています。このオフにはようやくいろんなテストができますしし、チームもいろいろなことが見えていると思うので、頑張りたいと思います」

堤優威

「前半タイヤが柔らかくて路温が思ったより高いし、マッチングせずきつかった部分もあったのですが、アクシデントでSCが入ってからはマッチングも良くなりいいペースで走ることができました。また前を走る9号車のフェラーリと近いかたちでピットに入れましたし、9号車との差を縮めてピットアウトできました。残念ながらポイントは取ることはできませんでした。今回はJAF GT車両に厳しいレースでしたが、作戦でもっと上に行けたと思うし、もっと攻めきれなかった僕とチームの判断など詰めるところはあると思うので、来年も頑張りたいと思います」

渡邊信太郎チーフエンジニア

「JAF GT車両はトルクがないのでフルタンク時のパフォーマンスが苦しかったです。レースが荒れてSCが導入されたタイミングで、路温が下がったからだと思うのですが、ソフトタイヤを選択していたこともあり全体的に調子が良くなって上位陣に近いラップタイムで走れるようになったので、優威選手で引っ張ることにしました」

「加藤選手に交代してからは満タンで重い時のパフォーマンスが悪く、FIA GT3勢の集団に入ることになって、順位を下げる結果になりました。今年は一勝できましたし、全レースでQ2に進出できた4台のうちの1台になれたので速さやパフォーマンスは見せることができました。データもたくさん取れましたし、オフのテストではいろいろなことを試すことができますし、来年は期待していただきたいと思います」

2022スーパーGT第8戦もてぎ muta Racing GR86 GT(加藤寛規/堤優威)
2022スーパーGT第8戦もてぎ muta Racing GR86 GT(加藤寛規/堤優威)


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