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投稿日: 2022.11.08 17:41
更新日: 2022.11.08 17:45

ブリヂストン 2022スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート


スーパーGT | ブリヂストン 2022スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート

開催場所:ツインリンクもてぎ
開催日:2022年11月5日(土)〜2022年11月6日(日)

2022年オートバックス スーパーGT第8戦もてぎ[GT500]
山本尚貴/牧野任祐(STANLEY NSX-GT/BS)が有終の美。そして、平峰一貴/ベルトラン・バゲット(CALSONIC IMPUL GT-R/BS)がシリーズチャンピオンを獲得

 シリーズ最終戦の第8戦は、モビリティリゾートもてぎで3年ぶりに開催された。予選、決勝日を通じて好天に恵まれ多くのモータースポーツファンがサーキットに訪れてくれた。レースは予選、決勝で速さ、強さを遺憾なく示した山本尚貴/牧野任祐(STANLEY NSX-GT/BS)が一度も首位を奪われることなく優勝。そして、ランキング2位で最終戦に臨んだ平峰一貴/ベルトラン・バゲット(CALSONIC IMPUL GT-R/BS)はレースの中盤でトップに迫る勢いを見せたが、2位でゴールしてシリーズチャンピオンを獲得した。

予選

 予選前の公式練習走行では、今シーズン4回のポールポジションを獲得している国本雄資/阪口晴南(WedsSports ADVAN GR Supra/YH)やランキングトップの千代勝正/高星明誠(CRAFTSPORTS MOTUL Z/MI)などのチームが好調な滑り出しを見せていたが、予選では、Q1で山本/牧野組がトップに立つと、Q2でもコースレコードを更新する速さで今季初のポールポジションを獲得した。2番手には、国本/阪口組。そして、3番手グリッドにはランキング2位の平峰/バゲット組が位置し、千代/高星組がその横、4番手グリッドに並ぶという上位グリッドとなった。ランキング3位、第7戦で優勝の塚越広大/松下信治(Astemo NSX-GT/BS)はQ1で敗退するという思わぬ展開となってしまった。

2022スーパーGT第8戦もてぎ STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
2022スーパーGT第8戦もてぎ STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)

決勝

 スタート直後から素晴らしいダッシュを見せた山本/牧野組が一気に2位以下とのギャップを広げて独走態勢となった。ところが8周目に3、4コーナー間で起きたマルチクラッシュによってフルコースイエロー(FCY)からセーフティカー(SC)が導入され、さらにはSC走行中にGT300クラスの車両が追突するというアクシデントがストレート上で起きてしまった。これで山本/牧野組のリードは消えてしまったものの、リスタート後には変わらずトップを守り続けゴールを目指した。

 後続のなかでは平峰/バゲット組が2位へ順位を上げて終盤にはトップとのギャップを詰め、攻めの姿勢を最後まで示した。また、予選で苦しんだトヨタのGRスープラ勢のなかで11番手スタートの大嶋和也/山下健太(ENEOS X PRIME GR Supra/BS)が上位進出を果たし、ピットイン後に3位まで順位を上げた。山本/牧野組はファステストラップも記録して、最終戦をパーフェクトに締め括った。IMPULチームはスーパーGTの前身、全日本GT選手権以来のシリーズチャンピオン獲得であり、複数のタイヤメーカーが存在するニッサン陣営のなかでブリヂストン装着の12号車がZのデビューイヤーを飾ることになった。

2022スーパーGT第8戦もてぎ カルソニック IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)
2022スーパーGT第8戦もてぎ カルソニック IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)

優勝ドライバーのコメント
山本尚貴選手

「牧野選手が築いてくれたマージンのままだったら余裕でピット作業も行えたのですが、大きなアクシデントが起きてしまって、マージンはなくなってしまいました。幸いにも心配だったタイヤのウォームアップも良くてトップを守ることができたのですが、給油量が少なかったようで、燃費走行をしなくてはなりませんでした。しかし、チームとホンダさん、HRCさんの強さを最大限に示すことができたと思います」

牧野任祐選手

「スタートしてからタイヤのウォームアップとグリップもとても好調で、気持ちよく走ることができていたのですが、結局SCが出て2位とのギャップは無くなってしまいました。その後も調子が良くて、自分のスティントはこれまでで最高だったと思います。TEAM KUNIMITSUに移籍して3年目、シーズンの中盤では苦しみましたが、最後に完璧な形で締め括れました」

2022スーパーGT第8戦もてぎ 牧野任祐/山本尚貴(STANLEY NSX-GT)
2022スーパーGT第8戦もてぎ 牧野任祐/山本尚貴(STANLEY NSX-GT)

チャンピオンドライバーのコメント
平峰一貴選手

「今は、チャンピオンという実感がまだないです。数週間かかって実感が湧いてくると思います。チームに加わって3年目、チャンピオンを獲りたくても獲れなくて、苦しんでいたときにバゲットさんが加わってくれて、自分を奮い立たせてくれました。今回40周のセカンドスティントは、人生で一番長いスティントでした(笑)。これまで支えていただいたすべての人たち、会社の皆さんに感謝します」

ベルトラン・バゲット選手

「日本のスーパーGTに参戦して9年目。ホンダで経験をさせていただいて、ニッサン、星野さんに迎え入れてもらい、素晴らしいチームメイトと巡り会えて、今年は、夢のようなシーズンを過ごすことができました。何度かチャンピオンに手が届くようで届かなかった。3番手スタートからタフなレースだったけれど、今は、スーパースーパーハッピーです」

ブリヂストン MSタイヤ開発マネージャー:山本貴彦のコメント

「27年ぶりにチャンピオンを獲得した平峰/バゲット組のIMPULチームさんおめでとうございます。優勝した山本/牧野組のNSXそして3位の大嶋和也/山下健太(ENEOS X PRIME GR Supra/BS)と3メーカーの各トップをすべてブリヂストン装着車で占めることができました。シーズンの途中からは、混戦模様の展開でしたが、最終戦で優勝。そしてチャンピオンを獲得することができました」

2022スーパーGT第8戦もてぎ 平峰一貴/ベルトラン・バゲット(カルソニック IMPUL Z)
2022スーパーGT第8戦もてぎ 平峰一貴/ベルトラン・バゲット(カルソニック IMPUL Z)

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2022年オートバックス スーパーGT第8戦もてぎ[GT300]
武藤英紀/木村偉織(ARTA NSX GT3/BS)が初ポールそして、初優勝で有終の美を飾る

 2022年のスーパーGTシリーズの最終戦の舞台は名称が変わったモビリティリゾートもてぎ。開幕戦と同じノーウエイトで戦われた。予選、決勝を通じて荒れた展開の中でポールポジションからスタートした武藤英紀/木村偉織(ARTA NSX GT3/BS)は、序盤で首位を奪われるもののレース中盤で首位を奪還。ポールポジションも初、そして優勝も初という結果だった。シリーズチャンピオン争いは、最終盤までもつれ、2年ぶりに藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R/YH)が栄冠に輝いた。

予選

 2グループに分かれて行われた予選。まず、Aグループでは、武藤/木村組が3番手につけた。Bグループではチャンピオン候補のひとつ、蒲生尚弥/篠原拓朗(LEON PYRAMID AMG/BS)が2番手。そして、第6戦で優勝した加藤寛規/堤優威(muta Racing GR86 GT/BS)が8番手。この最終戦にチャンピオンの可能性を残して臨んでいる吉田広樹/川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT/BS)が7番手でQ2進出を果たした。

2022スーパーGT第8戦もてぎ LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)
2022スーパーGT第8戦もてぎ LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)

 Q2では、2年連続のチャンピオンを目指す井口卓人/山内英輝(SUBAU BRZR&D SPORT/DL)が最終コーナーの立ち上がりで縁石を跨いでしまい、ストレートに出たところでスピン。ピット側のコンクリートウォールにクラッシュし、セッションは赤旗中断。残り時間5分で予選再開となった。この短いセッションのクライマックスで武藤/木村組がコースレコードを更新して初のポールポジションを獲得した。

決勝

 レースの序盤からトップの順位変動があった。2番手スタートの小林崇志/太田格之進(UPGARAGE NSX GT3/YH)がトップの武藤/木村組をパスして首位に立った。ところが、GT500クラスの車両がGT300クラスに追いついたときに第3、4コーナーでマルチクラッシュが発生。これによってフルコースイエロー(FCY)となった後、セーフティカー(SC)が導入された。さらに、SC走行中にストレートで追突が起きて、荒れた展開となった。その後、レース再開の瞬間で、トップの小林/太田組の加速が鈍って、武藤/木村組が首位奪還。そこから残りレース3分の2をトップで周回して優勝。終盤2位を走行/していた吉田/川合組は、残り3周で3位になってチャンピオン獲得の権利を失ってしまった。

2022スーパーGT第8戦もてぎ ARTA NSX GT3(武藤英紀/木村偉織)
2022スーパーGT第8戦もてぎ ARTA NSX GT3(武藤英紀/木村偉織)

優勝ドライバーのコメント
武藤英樹選手

「スーパーGT参戦1年目の木村選手と組むことになったこの1年は楽しいシーズンであった一方、自分自身は、このクルマを速く走らせるのに苦労しましたが、最後にこうやって優勝できました。木村選手が築いてくれたマージンを守って終盤はタイヤのマネージメントを行いながらゴールできました」

木村偉織選手

「ポールからのスタートは、とても緊張しました。できれば、最初から1位で逃げ切りたかったのですが、それができなくて、でもやれることはやりきって武藤さんにバトンタッチしました。ARTAという素晴らしいチームで走ることができて、結果が出せなくて、期待されても結果が出せなくて。でも最後の最後に良い仕事ができたと思っています」

ブリヂストン MSタイヤ開発マネージャー:山本貴彦のコメント

「予選で木村偉織選手が残り5分という短い時間のなかで最後のアタックをしてコースレコードを更新する素晴らしいドライブを披露してくれました。そして、決勝では一度はトップの座を奪われながらも奪い返してポール・トゥ・ウインを飾り、ファステストラップも記録してくれました。チャンピオンは逃していますが、最終戦で優位性を強く示すことができました」

2022スーパーGT第8戦もてぎ 木村偉織/鈴木亜久里監督/武藤英紀(ARTA NSX GT3)
2022スーパーGT第8戦もてぎ 木村偉織/鈴木亜久里監督/武藤英紀(ARTA NSX GT3)
2022スーパーGT第8戦もてぎ GT300クラスの表彰式
2022スーパーGT第8戦もてぎ GT300クラスの表彰式


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