更新日: 2023.04.16 08:51
muta Racing INGING 2023スーパーGT第1戦岡山 予選レポート
SUPER GT
第1戦
OKAYAMA GT 300KM RACE
岡山国際サーキット
予選:4月15日
天候:雨
コース状況:ウェット
予選:2位
2023年SUPER GTシリーズは雨の岡山国際サーキットで開幕。muta Racing INGINGは今シーズン、昨年までドライバーを務めていた加藤寛規が監督に就任し、450kmレースでは第3ドライバーとして待機することとした。
堤優威のパートナーには22歳の平良響を迎え20代コンビと若返った。また車両規定が変更されたことでリヤ周りを中心に外観も変更し、ゴールド&ブラックのカラーリングもクリーム&ネイビーに変更し、リフレッシュして2023年シーズンに臨むこととなった。
レース車両のGR86は今年の車両規定の変更で、フラットボトムの面積が狭くなり、リヤディフューザーの跳ね上げが始まる位置が前へずれた。このためディフューザーの形状を変更すると共にリヤフェンダー後方のエア抜きなども変更した。
しかし3月の合同テスト以降ディフューザーの形状を更に変更することとなり、富士の合同テストではヘビーレインコンディションで満足なテストができないなど、やや不安を残したまま岡山入りすることになった。
15日は未明から弱い雨が降り、9時10分に始まった公式練習はウェットコンディション。気温13℃、路面温度14℃と肌寒い中、まず堤がコースイン。
タイヤと車両の確認をして周回し、5周目にはベストタイムの1分38秒602で5番手につけた。しかし開始30分を過ぎたところでモスSで激しくクラッシュした車両があり、セッションは中断。
約30分後にプラクティスは再開し、堤から平良に交代。しかし平良が5周目を走行中に雨量が増し危険ということで赤旗が提示されセッションは中断。
その後、この赤旗をもって終了になり、平良は満足に走るチャンスをなくすことになった。
公式予選Q1も気温13℃、路面温度14℃、レイン/ウェットというコンディションの14時33分に始まった。タイヤが温まりにくいため予選の全セッションは5分延長の15分間で行われ、次第に雨量は減ってきた。
平良は一昨年に3戦、昨年2戦、GT300クラスにスポット参戦しているが、雨の走行はあまり経験がない。予選B組は13台が走行し、上位8台に入ることができれば、Q2進出となる。
平良はタイヤが温まって来た5周目に1分43秒528でQ1突破ギリギリの8番手につけていたが、次の周に1分40秒956へ一気にタイムアップし3番手へ順位を上げた。
しかしその後3台にタイムを上回られ6番手にドロップ。平良は7周目に1分40秒025で再び3番手となると最後の8周目には1分39秒438へ。順位に変動はなく3番手で無事Q1を突破した。
Q2は15時18分に始まった。雨量はやや減ったがコースはウェットコンディションのまま。堤はコースインするとタイヤを温め、5周目には1分37秒961で4番手につけた。
6~8周目も37秒台で4~5番手につけていたが、最後の9周目で1分36秒749をマークして、0.002秒差で2番手を奪いセッションは終了。フロントローを獲得した。
明日の決勝300kmレースは、13時30分にスタートの予定。
堤優威
「Q2に出る前にGT500クラスのQ1を見ていてコースの水量が減っていっていたので、ソフトタイヤよりもミディアムタイヤで行きましょうということで出て行きました。周回ごとにタイムが上がっていくという状況でミスはできないしドライビングで攻め切りました」
「最後までミスなく2番手を取れました。正直ポールは難しいと思っていましたし、最後は頑張って諦めなかったのは本当に良かったと思います。朝の公式練習では満足なセットアップができなかったのにこの結果は良かったです。明日のウォームアップでセッティングを確認して、決勝ではペースをコントロールして勝てるよう頑張ります」
平良響
「今日の予選は雨で初めて走ったようなものでしたから、今日のコンディションは怖くて仕方がありませんでした。GTでの雨はほとんど経験ありませんでしたから。でも最後にタイムを上げることができて3番手で終われたということは自信につながりました」
「去年は鈴鹿で表彰台に上がっていますから、それ以上というと優勝、フロントローからのスタートは優勝が狙えるということですから、ぜひ優勝したいです。優勝でシーズンをスタートできれば最高ですね。天気が読めませんが、これからチームでコミュニケーション取って明日に向けて頑張りたいと思います」
加藤寛規監督
「初の監督ですが、全部自分で判断できるので本当に自分で走った方が楽です。今日の予選はふたりとも頑張ってくれました。平良は雨が初めてなのにQ1を通してくれたし、堤はそのデータから本人のリクエストもあったのでタイヤを替えて行ったのですが、みんなでうまくまとめてくれました」
「ポールは難しいとは思っていて、予選の前からフロントローに並べることができればいいと言っていましたし、ちゃんと取ってくれたので本当に良かった。明日の天気はまだ読めませんが、これからミーティングでどんなレースにするか決めたいと思います。楽しみです」