
土曜日、朝のフリー走行は上位11台が1秒以内にひしめく大接戦となりましたが、関口雄飛は1分19秒681をマークし9番手。岡山国際サーキットはチームにとって相性が悪く、昨年もQ2進出が果たせなかったコースですが、今回は予選 Q1突破への自信を深めました。
午後の予選、アタッカーは関口雄飛。いつものように予選開始直後から、各チームとも動きを見せず、静かに緊張した時間が流れます。1アタックですべてを決める GT500 の予選、まずはアドバンタイヤ勢が動きました。残り 8分30秒でコースインした関口雄飛は、慎重にタイヤを温め、一気にアタック。1分19秒251をマークして、7番手。見事Q2進出を決めました。
予選Q2は全車が1秒以内につける接近戦となり、国本雄資選手もコースレコードを更新するものの、決勝は8番手グリッドからのスタートとなりました。
決勝当日、朝のフリー走行では気温14度、路面温度が17度と、やや肌寒いくらいのコンディションとなったため、決勝での気温や路面温度が上昇すると判断し、関口雄飛はそれを配慮して決勝用セットアップを煮詰めていきます。途中、2度の赤旗が出てセッションは5分延長されて終了。タイム的には11番手でした。
お昼休みには、脇阪寿一選手の GT500 引退記念セレモニーが盛大に開催され、関口雄飛は登壇して花束贈呈、固い握手を交わしました。
決勝レースは関口雄飛がスタートドライバーを務め、序盤戦はタイヤを温存しながらペースを調整していく作戦でしたが、前を行くマシンが GT300 マシンの処理に戸惑う隙を見逃さず、アグレッシブに1台、また1台と見事なオーバーテイクを見せ、場内に詰めかけたファンを沸かせます。6番手までポジションを上げたところで、再びタイヤを温存するペースに切り替えました。前を行くマシンが次々とタイヤ交換でピットに戻る中、37周目、3番手まで浮上したところで関口雄飛もタイヤ摩耗が予想以上に厳しかったので、やや早めのピットインとなりました。
ステアリングを受け継いだ国本雄資選手はピットアウトのタイミングが悪く、1台に抜かれてしまいましたが着実なペースで周回を重ねていきました。しかし終盤、やはりタイヤ摩耗が厳しく、結果 9 位でチェッカーとなりました。
坂東正敬監督は、「序盤、関口選手が素晴らしい走りを見せてくれました。そのまま行けるかと思ったのですが、予想以上にタイヤの摩耗が厳しく、それでも順位をキープしてくれた関口選手には感謝しています。まだまだセットアップを煮詰めて、いかにこのタイヤを生かせるかを今後の課題として、次の富士を迎えたいと思います。移籍してくれた国本選手にも、彼のパフォーマンスを発揮できなかったマシンのセットアップを申し訳なく思っていますが、これで昨年から11戦連続してポイント獲得できましたので、その意味で次のレースは大量得点を目指します」と語ってくれました。