この日はいっさいセッティングもせず、まずは動作確認に終始。また、スーパーGT初参戦となる平沼が走行できることも重視した。ただ、セッション3本目は「初期トラブルというか、マザーシャシーでよくある」トラブルが起きてしまい、走行開始後すぐにピットへ。幸い走行4本目には修復が間に合い、平沼がコースインした。
埼玉トヨペットGreen Braveは12月に行われたセパン12時間に、メルセデスベンツSLS AMG GT3で参戦しており、平沼もGT3の速度域は経験済み。この日も、最初は自ら「ゆっくりいくから」と宣言したとおり慎重な周回だったが、少しずつペースを上げた。「様子見ながらクルマの限界に近いところで走れているのでホッとしました。セパンに出たことが大きいですね」と番場も笑顔をみせた。
「今年初の走行だったので、それも含めて慣れる時間が必要でしたが、相対的には今日は“マル”ですね。クルマもそんなに大きなトラブルもなかったですし」とは走行後の平沼だ。

■「今のところは“パキパキ”ではない」
では、マークX MCの“乗り味”はいったいどんなものだったのか。まずは番場に聞くと、「今のところ、フォーミュラらしさは周囲が言うほど感じていないです」という。
「去年乗ったSLSの方が、たしかに動くスピードがゆったりしているんですが、ではマークX MCはF3のようにパキパキ動くかというと、そうでもないです。今後セットアップを進めていって、いいセットになればフォーミュラのようになるのかもしれませんが、今はまだデータもない状態なので、ひとつひとつ進めていきたいです」
また、平沼も「フィーリングも言っているほどフォーミュラ寄りのピーキーな印象はなかったです」という。ちなみに平沼は、この日初めて左足ブレーキングもトライ。コクピットの関係から、相談した結果左足の方がいいだろう……という結論に至ったのだという。
