更新日: 2023.06.04 12:21
リアライズにウェッズ、難コース鈴鹿の予選で上位好走。決勝の鍵を握るヨコハマ勢のタイヤ進化
一方、午前中の公式練習からトップタイムを記録するなど、調子の良い走りを見せていた24号車リアライズコーポレーションADVAN Z。予選Q1では佐々木大樹が2番手につけると、Q2では平手晃平が1分44秒320を叩き出しトップにつけた。今季は2戦とも高いパフォーマンスを見せていながら不運な結果が続いてきたこともあり、予選Q2終了後には相方の苦労を一番身近に感じていた佐々木が公式映像のインタビュー中に涙をこぼすシーンも見られた。
KONDO RACINGのピットも、予選後は歓喜に包まれたのだが、再車検でガスバック容量の違反が見つかり、予選の全タイムが抹消されてしまった。予想外の展開になってしまったのだが、ヨコハマタイヤとのマッチングは相変わらず良いようだ。
「富士のレースで強いタイヤが見つかって、そのエッセンスをもとに高荷重のかかる鈴鹿向きのものを持ち込みました」
そう語るのはQ2を担当した平手。第2戦富士と同様にタイヤのウォームアップ周が、ライバルより少なかったのだが、それもすべて織り込み済み。富士で使ったタイヤをベースに、コース特性の違いも加味したタイヤを用意してきている。
「やはり鈴鹿はタイヤへの入力が高いので、それにモディファイしたものを今回新しく持ち込みました。それと昨年実績のあったタイヤを軸に、新しいゴムもトライしてみようということで、持ってきました」
「その新ゴムも良い結果をもたらしてくれていて、鈴鹿にパッと持ってきたタイヤですが、すごく耐えてくれている印象です。温まりも良いし、ロングランも速そうです」と平手。
改めて、第2戦富士で大きな方向性を掴めたようで「ここ最近、路面コンディションが上がってきたところに対して、タイヤがしっかりとパフォーマンスを出してくれますし、一発だけではないというところも前回の富士で証明できています。今年は、本当に良い方向性のタイヤがひとつできました」と、自信を持った表情で話していた。
決勝は最後尾からのスタートとなるが、レースペースでもライバルを上回るものを発揮する可能性は十分にありそう。展開次第では昨年に続いて“テール・トゥ・ウィン”も期待できるかもしれない。