K-tunes Racing 2023スーパーGT第3戦鈴鹿 レースレポート
第3戦/予選
鈴鹿サーキット
2023.6.3 Sat
鈴鹿でまさかの予選Q1敗退
速さが出ない原因が不明……
1カ月のブランクを経て、スーパーGT第3戦の鈴鹿サーキットを迎えました。過去2勝を挙げ、LEXUS RC F GT3にマッチしたサーキットだけに、期待が高まります。K-tunes Racingは第2戦で今シーズン初入賞を果たし、サクセスウエイト6kgを積み込んで、サーキット入りしました。その勢いもあります。
鈴鹿であればRC Fの速さを発揮できる。だからこそチームは決勝レースに照準を合わせ、450kmのレースでいかに上位へと進出できるか。さまざまな検討をしてきました。それはサーキット入りしてからも変わらず、公式予選を前にした公式練習でも、レースペースとタイヤの耐久性をチェック。悪くないペースをある程度の周回数で可能なことを、確認できました。
決勝レースでの自信を手に、公式予選へと進みました。予選Q1を担当するのは新田守男選手。公式練習ではレース向けの確認をしていたが10番手タイムをマーク。2分割で実施される予選Q1の突破は、難しくないと思われました。
しかし最初のアタックでのタイムは1分58秒532で、6番手だった。だが予選終了に向けてタイムアップしてくるライバルたちに対しては、十分なタイムとはいえない。だが2度目のタイムアタックでは1分59秒132とタイム更新できず、11番手で予選を終えました。
「フィーリングは悪くないが、タイムが出ない。普通では理解しにくい状況ですが、そういうことがマレにある」と影山正彦チーム監督は解説してくれた。バランスが良ければ速く走れる、必ずしもそうではないということなのだ。
決勝レースは21番グリッドからのスタートとなったものの、レースペースには自信がある。450kmということでレースの流れさえしっかりと掴むことができれば、上位入賞も不可能ではない。マシンの再チェックを行い、K-tunes Racingは準備を整えて決勝レースへと駒を進めます。
影山正彦チーム監督
「予選は残念な結果に終わりました。新田選手も、フィーリングは悪くないのにタイムが出ず、不本意だったと思います。久しぶりのQ1敗退ですけど、決勝に向けては、ここまで決勝レースを意識しているので、レースペースも悪くないようなので、スタート位置は後ろのほうからですけど、気持ちを切り換えて上位入賞を目指して、決勝レースに向かいます」
新田守男選手
「午前中の公式練習では、基本的にロング(長距離)のチェックをしっかりとやりたいということで、走らせていたんです。フィーリングは悪くなかったので、予選も問題ないと思っていたんですが、タイムが出なかったです。決勝を見据えたタイヤ選択で予選に臨んだこともあるんですけど、それにしてもタイムが出なかったな、というのが結果になってしまいました」
高木真一選手
「予選についていえば、決勝を見据えた硬めのタイヤを使ったので、多少タイム面では厳しい部分もあったかもしれません。今回は450kmの長いレースなので、その状況でどうなのか。そこに照準を当ててやってきたので、決勝レースでは気持ちを切り換えて、ひとつでも前へ出られるように、戦いたいと思います」
第3戦/決勝
鈴鹿サーキット
2023.6.4 Sun
下位スタートからの追い上げるレース
順位は上げたが最後にペナルティを受ける
シリーズ前半戦を締めくくるスーパーGT第3戦鈴鹿が、6月4日(日)鈴鹿サーキットで開催されました。得意のコースであるものの、タイムが伸び悩み前日の公式予選は21位でした。改善点も見つけられぬまま、入賞を目標に決勝レースへと進んでいきました。
スタートドライバーの新田守男選手は、周囲よりも速い2分2秒を切るペースで着実に順位を上げていきます。2度の給油義務があるので、早めのタイミングで1度目の給油を済ませ、再び追い上げへ。14位まで挽回しましたが、25周目を過ぎたあたりからペースが苦しくなり、30周目にピットへ。ドライバー交代とタイヤ交換、給油を実施しマシンを送り出しました。
高木真一選手も周囲を上回るペースで、オーバーテイクを繰り返しながら、ポジションを上げていきました。12位を走行していた53周目、シケインの手前で2台のマシンの大きなクラッシュが発生。直後を走っていた高木真一選手はピットへ。じつはピットタイミングが早過ぎ、最後まで燃料がもたないことが判明していました。そのためFCY、セーフティカーが出る直前のタイミングでのピットインは、まさに絶好のタイミングと思えました。
そこで最小限の給油と、新品タイヤへの交換を行い、ラストスパートの準備をしました。レースはセーフティカーが出て、すぐに赤旗中断に。そして中断のまま、レースは終了となりました。
そしてレース後、最後のピットインのタイミングがセーフティカー中であったという判定でペナルティとなり、レース結果に100秒加算となりました。最終的に22位となりました。
結果だけを見ると残念でしたが、中身はチーム全員がしっかりと機能し、ポジションを上げていくレースができました。数字という結果には残りませんが、今回の小さくない成果だと思います。
影山正彦チーム監督
「21番手という残念な位置からのスタートでしたが、今、自分たちができることは最大限、レースの中でやることができたんじゃないかと思います。3度のピット作業でも、ミスすることなくチーム一丸となって戦えました。最後のペナルティはちょっとタイミングが悪かったな、という印象ですね。次戦しっかりと戦えるように、準備をしていきたいです」
新田守男選手
「決勝ではレースペースは悪くなくて、しっかりと戦うことはできました。最後のほうは一気にペースが悪くなったんですが、原因はスローダウンしていたGT500のマシンを追い越す時にタイヤカスを拾ってしまったからですね。それがなければ、もう少し走れたかな。今回見えた課題もあるので、シーズン後半への戦いに向けて、ひとつひとつ対処していきたいです」
高木真一選手
「今何位で走っているのか判らないまま、目の前に現れたマシンを1台ずつ抜いていく、という感じでした。結構な台数を抜いたつもりなんですけど…。最後の赤旗が出る2~3周前からタイヤが厳しくなっていたので、絶好のタイミングでピットに入ったつもりだったんですが…。ニュータイヤに交換したので、最後の追い上げを楽しみにしていたのですが、残念です」