Ryuji Hirano / autosport web

「でもほら、明日は雨みたいじゃん?」

 8月5日に行われた予選後、BMW M Team Studie x CRSのピットに行くと、いつもどおり鈴木康昭監督が人なつこい笑顔でこう語った。

 第3戦鈴鹿で今季初勝利を挙げたStudie BMW M4は、今回の第4戦富士ではドライのスピードがいまひとつで、予選ではQ1突破はならず16番手という位置から決勝を戦うことになっていたが、チームが履くミシュランタイヤは、GT500同様雨で屈指のパフォーマンスをもつ。鈴木監督の言葉は、雨を期待してのものだった。そして8月6日の決勝エースは、チームが望むとおりスタート直前に雨が降ってきた。

 その期待どおり、スタートドライバーを務めた荒聖治は、3周目にグリーンフラッグが振られるやいなや、1周2〜3台のペースでオーバーテイクを披露。8周目には6番手、10周目にはトップに躍り出る。そのままピットインし、序盤路面が乾いてからも4番手にはつけていたが、追撃はそこまで。ドライではやはり我慢のレースを強いられることになった。

 HACHI-ICHI GR Supra GTの火災によるセーフティカーランの後、荒はGT-R勢にかわされるなど、やはりドライでのペースはそこまで良いものではなかったが、49周まで走りピットインすると柳田真孝に交代する。この時点では、ポイント圏内を争う位置。とても表彰台を争う存在ではなかったが、HOPPY Schatz GR Supra GTの火災による赤旗中断後、鈴鹿でも“もってる男”としてその存在感を示した柳田に流れがやってきた。赤旗中に雨が降ってきたのだ。

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