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投稿日: 2023.08.12 23:17
更新日: 2023.08.12 23:18

K-tunes Racing 2023スーパーGT第4戦富士 レースレポート


スーパーGT | K-tunes Racing 2023スーパーGT第4戦富士 レースレポート

予選

2カ月ぶり開催のSUPER GTで快走予選12位で決勝レースでの入賞に期待

 夏休みを迎えると同時に高温化した日本列島。その猛暑の中で、2カ月ぶりの開催となるスーパーGT第4戦が静岡県富士スピードウェイで開催されました。

 シーズン開幕以来ここまで3戦、目立った成果が残せていないK-tunes Racingにとっては、シーズン後半戦に向けた再スタートとなる重要なレースです。

 2カ月の間にK-tunes Racingのメカニックたちはマシンを細かくリフレッシュと調整を実施し、本来の戦闘力が発揮できるように準備をしてきました。またダンロップタイヤとの開発によって、タイヤにもさらなる進化を遂げているはずです。もちろん、この週末の暑さ対応も十分に考慮されています。

 公式予選を前にした午前中の公式練習では、予定された走行メニューをしっかりと実施し、マシンのフィーリングは上々。実際のタイムでもセッション終盤まで5番手に位置するなど、速さの面でもライバルたちに十分に太刀打ちできる状況に見えました。

 そして予選Q1。気温33度、路面温度47度と、すでに15時を過ぎているというのに、富士としてはかなりの高温。高木真一選手は1分37秒300で瞬間トップタイムを記録、すぐに更新されてしまいましたが、最終的にB組3位で予選Q2進出を決めました。

 続く予選Q2は新田守男選手が担当。高木真一選手からのフィードバックを受け、タイムアタックへ。しかし時刻はすでに16時を過ぎ、気温も路面温度も下がり始めていました。

 満を持して臨んだ予選Q2でしたが、残念ながら予選Q1のタイムを上回ることができず、ライバルたちがタイムアップするなか、13番手タイムとなりました。

 予選終了後に上位のマシンに規定違反が見つかり、決勝レースは12位からのスタートへと繰り上がったものの、この日の良い流れの中ではやや不満が残る予選結果となってしまいました。決勝レースで、取り返しましょう。

■影山正彦 チーム監督

「サーキット入りしてからマシンの調子も良く、公式練習から手応えはありました。Q1は高木選手がしっかりと3番手でクリアしてくれ、Q2の新田選手は結果にちょっと不満そうでしたけども、それでも12番手というポイントを狙える位置からのスタートということで、決勝レースはミスなく、しっかりと戦ってポイントをゲットしたいと思います」

■新田守男 選手

「真夏の富士なので暑いのはいつものことですけど、今年はやっぱりかなり路面温度も高いので、そのあたりにちょっと影響を受けてしまったかな、という感じです。高木選手から情報もあったので早めのタイムアタックをしたんですが、残念ながらちょっと内圧が十分に上がらなかったみたいで、タイムが伸びませんでした。でも速さはあると思うので決勝で巻き返します」

■高木真一 選手

「気温も路面温度も高かったんですが、それに合わせたタイヤをチームがしっかりと選択してくれていたので、予選Q1をクリアすることができました。今回のタイヤは高温でもタイムが落ちにくく、決勝レースでも上手く戦えるんじゃないかと思っています。12番手からですので、ひとつでも前でゴールできるようにしっかりと戦いたいと思います」

さあ、上位入賞だ!

2023スーパーGT第4戦富士 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一)
2023スーパーGT第4戦富士 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一)

決勝

好スタートを決めたものの電気系トラブル! 上位陣と同等のペースが大きな収穫に

 スーパーGT第4戦は前日の酷暑の公式予選から一転、決勝レース当日は台風の影響を受けた雨へと大きく空模様が変化しました。路面コンディションがウエットとなることで昨日までの勢力図は一変、ライバルとの位置関係も見えない状況になりました。

 しかも天気予報によれば、間断なく雨が降り続けるのではなく、振ったり止んだりを繰り返す可能性が高い。刻々と変わるコンディションを先読みしながら、つねに最適なタイヤ選択&ピット戦略が求められる。つまりマシンの単純な速さだけでなく、チーム力そのものも重要性が高まる。

 予選12番手からのスタートを担当したのは新田守男選手。ダンロップタイヤの新しいレインは、ほとんど試すチャンスもなく、ぶっつけ本番の投入でした。

 スタート前に雨は上がっていましたが、セーフティカースタートとなり、3周目にグリーンフラッグとなりレースが始まりました。新田守男選手は最初の1周で9番手へ、その後も着実にポジションを上げ、6周目に7番手、9周目に6番手へ。

 そのタイミングで路面が乾き、スリックタイヤへと交換するチームが出始めました。96号車も4位までポジションを上げていた11周目にタイヤ交換。しかしコースに戻ってみるとステアリング系に電気系のトラブルが。やむなくピットへとマシンを戻して修復。4周遅れでのレース復帰となりました。

 しかしそこからのペースは上位陣と同等のタイムで、再び降雨によるレイン、そして乾いてのドライといずれの状況でもしっかりと速さを見せることができました。トップとの4周の差は拡がることもなく、最後まで競争力がありました。もしメカトラブルがなければ、レース結果は大幅に違ったものに……。

 それでもさまざまなデータを得ることができた貴重の一戦、K-tunes Racing躍進への転機となる可能性もありそうです。

■影山正彦 チーム監督

「ダンロップタイヤの新しいレインが、今回のコンディションで速さを発揮してくれて、新田選手はスタート直後からポジションを上げることができました。ただその後のタイヤ交換でトラブルが起きてしまいました。マシンはスリックに変えてからも十分な速さがあったこともあり、本当に悔しいレースになりました。何事もなく進めていれば上位入賞が見えていたと思います」

■新田守男 選手

「いいレースになりそうな感じだっただけに、本当に悔しいですね。あまり悔しい、って言いたくないんですけど、本当に久しぶりに悔しい思いをしましたね。スタートからダンロップの新しいタイヤは良くて、着実に前に出ることができました。前回の雨のレースでの不満点をダンロップがしっかりと直してくれたことが、速さにつながったんだと思います」

■高木真一 選手

「新田選手がいいスタートでポジションも上げ、本当に良い結果が出せた可能性のあるレースでしたが、トラブルによって残念な結果になってしまいました。ただドライでも、ウエットでも、いいモノを見つけることができたので、それは残りのレースにプラスにすることができると思います。次は得意としている鈴鹿サーキットなので、いい結果へとつなげたいですね」

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