更新日: 2023.08.21 14:54
【フラガのニッポン・レース日記/第6回】歯がゆいSFL中盤戦。スーパーGT富士では“F1レベル”のシミュレーターを導入
8月5〜6日にはスーパーGT第4戦富士に参加しました。スーパーGTは約2カ月のインターバルがあったので、実はこの間にF1レベルの実戦用シミュレーターを使ってレクサスRC F GT3のセッティングを見直しました。
これまでは持ち込みセッティングを決めても、レースウイークに走り出してからの選択肢がかなり幅広く、なかなか良い状態に絞り込むことができていませんでした。ですが、シミュレーターを使用して持ち込みセッティングを絞り込むことができました。
その効果もあり、土曜日に走り始めると、これまでにないほどクルマが仕上がっていて、微調整だけを加えてパートナーの古谷悠河選手が公式予選Q1に出走し、3番手のタイムを記録して僕にQ2を引き継いでくれました。
Q2では6番手以上を狙っていたのですが、現在のスーパーGT用タイヤは本当に繊細で、特にコース全域で最高のパフォーマンスを引き出すことが難しく、結局僕のタイムは8番手に終わってしまいました。それでも、決勝レースでは十分にポイントを獲得するだけの手応えがありました。
ところが日曜日の決勝は天候が荒れて難しいレースになりました。スタートを担当した僕から古谷選手に引き継いだとき、古谷選手が他車に追突されるというアクシデントに巻き込まれてしまいました。
さらに、今回は第3ドライバーである小山美姫選手を日本人女性ドライバーとして初めてスーパーGTの実戦にデビューさせるという大きなミッションも抱えており、その際のピットタイミングを失敗してしまったために、順位は大きく下がってしまいました。
それでも、クルマの状態は明らかに良くなっていましたし、小山選手の記録も作ることができてポジティブな週末だったと思います。次の第5戦鈴鹿までに、もう1度シミュレーターを使用できるかもしれないという話もありますし、鈴鹿では思い切り闘おうと思っています。
そして僕は、富士でレースを終えた週明けの火曜日、『グランツーリスモ・ワールドシリーズ・ショーダウン2023』に参加するためオランダのアムステルダムへ飛びました。
あまりにも忙しくて十分な練習ができたとは言えませんが、ひさしぶりのグランツーリスモ・ワールドシリーズが楽しみです。リアルとバーチャルを行ったり来たりで本当に忙しい日々を送っていますが、とてもやりがいがあります。どちらでもきっと良い成績を出しますので、応援をよろしくお願いします。