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投稿日: 2023.09.18 16:55
更新日: 2023.09.18 16:56

LMcorsa 2023スーパーGT第6戦SUGO 決勝レポート


スーパーGT | LMcorsa 2023スーパーGT第6戦SUGO 決勝レポート

S-GT2023 rd6 SUGO Final
LMcorsa REPORT
#60 Syntium LMcorsa GR Supra GT

18番手からトップ10圏内を目指して決勝レースを戦ったものの、ピットインや赤旗のタイミングなどすべての展開が味方せず、最終的には接触によるタイヤのバーストがあり21位に終わる

 AUTOBACS SUPER GT 2023 SERIESの第6戦がスポーツランドSUGOで開催され、9月17日(日)には決勝レースが行われた。東北では唯一の開催となるスポーツランドSUGO戦なので、17日は早朝から多くのスーパーGTファンで賑わい、サポートレースが開催された8時30分の時点でサーキット周辺が渋滞するほどの盛況ぶりだった。

 スポーツランドSUGOはLMcorsaがGR Supra GTにマシンをスイッチしてから2021年の予選が3位、2022年の予選が2位と相性が良く、今回も上位を狙ってレースウイークを迎えた。

 また、スーパーGTは独自のサクセスウエイト(重量ハンデ制度)を設けていて、LMcorsaの参戦しているGT300クラスは1ポイントを獲得するごとに3kgのウエイトを積む規定となっている。今季は6戦中4戦で予選Q2へ進出しているものの、決勝レースでトップ10に入ったのは3回となり、前戦の鈴鹿サーキットを終えて8ポイントの獲得に留まっている。ポイントランキングトップはサクセスウエイトの上限となる100kgを積んでいるのに対して、LMcorsaは24kgとなっているため、今戦は是が非でも上位でフィニッシュしたいと考えていた。

 16日(土)に行われた公式練習ではトップと僅差の2位となり、予選で好走が期待された。だが、予選Q1の直前に雨が降り出し、路面はウエットコンディションとなる。選択したレインタイヤと状況がマッチせず、A組の9番手となり決勝レースは18番手からのスタートとなった。

 決勝レースは第2戦から第5戦までが450kmだったが今回は通常の300kmに戻されていて、ドライバーは走行距離の1/3以上を走行する必要がある。予選日は突然の降雨によって乱されたが、決勝レース日は曇天ながらも雨は降らなかった。決勝レース前のウォームアップ走行は12時から20分間で行われ、吉本大樹選手と河野駿佑選手のふたりのドライバーが計12周を走り、マシンの最終チェックを実施した。

 決勝レースは予定どおりの13時30分にフォーメーションラップによってスタート。Syntium LMcorsa GR Supra GTには吉本選手が乗り込み18番手から上位を狙った。オープニングラップで1台をパスすると、先行するマシンをテール・トゥ・ノーズで追っていく。前後は加速に優れるGT3マシンだったが、Syntium LMcorsa GR Supra GTはコーナリングが得意で、最終コーナーやコースの前半セクションではライバルに並び掛ける。それでも抜くまでにはいたらず、本来のパフォーマンスで周回することができなかった。

 10周目には先行していたマシンがトラブルのため後退し16番手になり、その後はポジションをキープしていく。24周目になると規定のドライバー交換を行うためにピットインするマシンが現われる。タイヤのグリップが落ち始めたこともあり、チームは26周目にピットインの指示を出した。

 4本のタイヤ交換と給油を行う、後半のスティントを河野選手に託す。短いピット作業時間によって先行していた2台をパスしたSyntium LMcorsa GR Supra GTは19番手でコースに復帰。さらに追い上げを図ろうとしたが、34周目にGT500クラスのマシンがホームストレート上でクラッシュしたためセーフティカーが導入される。2周にわたってセーフティカーランとなったが、ドライバーの救出やコース設備の修理がありレースは中断した。

 決勝レースは約50分の中断を経て15時20分に37周目から再開する。17番手だったSyntium LMcorsa GR Supra GTだが不運なことに、ピットインを遅らせていてトップを走っていた87号車ランボルギーニGT3の直後でセーフティカーランを迎えた。つまり中断前に周回遅れとなっていて、再開後は16番手までが同一周回、17番手以降がラップダウンとなった。これにより先行しているマシンに大きなギャップをつけられ、実質的に勝負権を失う。

 レース再開後はドライバー交換を行っていなかった数台のマシンがピットインしたものの、逆転することはできず15番手を走行。53周目になると後方から好ペースで迫ってきたマシンと1コーナーで接触してしまう。このアクシデントでタイヤにキズが入り61周目に緊急でピットインし、4本のタイヤを交換。このピット作業により16番手から23番手まで後退してしまい、76周目に22位でチェッカーを受ける。結果的には上位に入ったマシンが失格となり21位で第6戦を終えた。

 表彰台を含めた上位争いを想定していただけに、予選と決勝レースの展開にはチーム全体が悔しさを滲ませた。2023年シーズンも残すところ2戦となったが、結果を求めて準備を進めていく。

飯田章監督

「チームとしてできる限りのことはやったつもりでしたが、歯車が狂った決勝レースとなってしまいました。結果的に考えれば、通常の戦略が裏目に出てしまう展開でした。公式練習では好調でしたが、決勝レースではそれほどのペースはなくタイヤも厳しかったです。レースなのでこのように流れを失ってしまうこともありますが、何か対策を考えないといけません。今季のスーパーGTは残り2戦となってしまい、次戦のオートポリスではサクセスウエイトが半減します。実力が試されるなかでのレースで、結果を求めていきたいです」

吉本大樹選手

「分かっていたことですが決勝レースではGT3勢とマシン特性が異なっていて、ラップタイムは上でも抜ききれませんでした。単独で走行していれば上位争いをするマシンに引けを取らない戦いができていたと思いますが、今回のようなスタート順位からだとトップ10内に入るのが難しかったです。ピットインや赤旗のタイミング、昨日は予選Q1の雨などつくづく展開に恵まれませんでした。次戦に向けてはしっかりと気持ちを切り替えて、楽なレースではないですが上位争いができるように準備します」

河野駿佑選手

「決勝レースはセカンドスティントを担当し、序盤で結果的にですが赤旗後にトップに立った87号車に抜かれてしまいました。これによってリスタート後に周回遅れとなり勝負権がなくなりました。さらに最後は、他車との接触でタイヤがパンクして後方に沈んでしまいます。走り出しは速さがあってマシンとの相性も良いはずなので、表彰台を狙っていました。それにも関わらず、この結果には非常に悔しさを感じています。予選でQ2に進出できなかったことも要因のひとつなので、しっかりと反省して次戦では大量ポイントを持ち帰りたいです」

2023スーパーGT第6戦SUGO Syntium LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑)
2023スーパーGT第6戦SUGO Syntium LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑)


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