更新日: 2023.09.18 22:24
TOYOTA GAZOO Racing 2023スーパーGT第6戦SUGO レースレポート
17日(日)空は雲がかかり、気温28度、路面温度33度のコンディション。午後1時半、グランドを埋め尽くす多くのお客様が見守るなか、宮城県警の白バイとパトカー先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て、84周、300kmで争われる決勝レースのスタートが切られました。
スタートは大きな順位変動なく周回が開始されましたが、10周目に5番手スタートの38号車立川が4番手スタートの39号車関口をパス。4番手へとポジションを上げました。
レースはドライバー交代義務を消化できる3分の1を過ぎ、徐々にピットへ。28周を終えて19号車、翌周には37号車と14号車、31周目を終えたところでTGR勢最上位を走行していた38号車もピットへ向かい、SUGOでの最後の走りを終えた立川から石浦へとドライバーを交代しました。
しかし38号車は35周目にギアボックストラブルに見舞われ緊急ピットイン。無念のリタイアとなってしまいました。
ほとんどの車両がドライバー交代のピットを終えるなか、39号車はピットインを遅らせる作戦で首位に浮上し、先にピットを終えた車両との見えない首位争いになるかと思われましたが、37周目に最終コーナー立ち上がりで2台の接触による激しいクラッシュが発生。レースは数周のセーフティカー走行の後に赤旗中断となりました。
50分ほどの中断を経てセーフティカー先導で走行再開。45周目に再スタートが切られました。
ピットイン前のセーフティカー導入でマージンを失った39号車でしたが、先にピットを終えた車両の上位3台以外を周回遅れにしていたことにより、52周を終えたところでピットインした39号車は4番手でコースへ復帰しました。
39号車の中山は60周目に最終コーナーでGT300クラス車両をかわそうとしてコースオフ、5番手へとポジションを落とすも、ふたたび抜き返して4番手へ復帰。その後はポジションを守り抜き、TGR勢最上位の4位でチェッカーを受けました。
その後方では山下の14号車が7位、36号車の宮田と19号車の阪口は最後まで激しいバトルを繰り広げ、これを凌ぎきった36号車が8位、19号車が9位でチェッカーを受けました。
しかし、レース後の車検でトップチェッカーの車両が失格となったため、39号車は3位を獲得。14号車が6位、36号車が7位、19号車が8位、37号車が10位となりました。この結果、36号車は首位と2ポイント差の2位をキープ。14号車は首位と14ポイント差の5位、39号車は首位と17ポイント差の6位へと浮上しました。
GT300クラスでは、序盤はポールポジションの96号車新田が首位をキープするも、2番手スタートの20号車清水らが追う展開。再三にわたるアタックの末、20周目に20号車は96号車をかわし首位に立ちました。
レースは中盤に入り、各車ドライバー交代のためにピットイン。アクシデントによる赤旗中断を挟んで再開されると、ピットを終えた組の中では、最初にピットインする作戦を採った吉田の52号車が首位に立ちました。
再スタート後は、高木の96号車が好ペースで、一時は52号車に続く実質2番手までポジションを上げましたが、その後はタイヤの摩耗に苦しみペースダウン。代わって平中の20号車が96号車をかわして3番手へ。また、20番手スタートからじりじりと順位を上げていたイゴール・オオムラ・フラガの50号車は、セーフティカー中のピットオープン直後に2度目のピットインを行う作戦に出て、一旦は14番手まで落ちるもその後順位を取り戻して行きました。
52号車は首位でファイナルラップに入り、そのままトップチェッカーかと思われましたが、最終コーナーで燃料切れに見舞われ失速。スローダウンしながらなんとか走り続けましたが、フィニッシュライン目前でかわされ、2位でチェッカー。しかし、レース後の車検でトップチェッカーの車両が失格となったため、52号車は晴れて今季初勝利。20号車が2位で続き、スーパーGT参戦2年目の20号車と清水にとって自己最高位かつ初の表彰台獲得、TGR勢はGT300クラスでワン・ツー・フィニッシュとなりました。
今季からレクサスRC F GT3で参戦を開始した50号車は7位までポジションを上げ、こちらも初年度で自己最高位フィニッシュ。苦しみながらも粘り強く走り抜いた96号車は8位に入り、ポイント獲得を果たしました。
前日の公式練習走行でクラッシュを喫し、予選を欠場、メカニックによる懸命の修復作業により決勝レース出場を果たした31号車は、ほぼ最後尾の24番手スタートから見事な追い上げを見せ、11位でチェッカーを受けました。また、2023第6戦のZF Awardを獲得しています。